第96話
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行動を開始したデュバリィ達はまさに電光石火のような速さで拠点内を進み、時折人形兵器と遭遇すると先に進みながら一瞬で人形兵器を切り捨てて去っていた。
〜黒の工房・アイゼンガルド拠点・2F〜
「さて、これでこの拠点の責任者の部屋までもう一息と言った所か。」
「そうですね……レン皇女殿下から提供されたこの拠点の地図では2Fの最奥が責任者の部屋との事ですから、後少しですね。」
2Fに到着して呟いたアイネスの言葉にオリエは頷き
「それにしても警備用の人形兵器とは遭遇しても”本拠地”の時と違って猟兵を含めた”人”とは遭遇しなかったけど………もしかして”人”の戦力は全て主力部隊にまんまと惹きつけられたのかしら?だとしたらあまりにもお粗末な猟兵達よね。”囮”に戦力の大部分を惹きつけさせて別働隊が襲撃するなんて、”定石”なのに。」
「連合”本陣”からの情報によりますと現状確認されているエレボニアや黒の工房に雇われているもしくは協力している猟兵団は”赤い星座”、”西風の旅団”、”ニーズヘッグ”、そして結社の”強化猟兵”で、肝心の最高戦力である二大猟兵団の内”西風の旅団”に関しては既に猟兵団自体が解散していて実質協力しているのは”猟兵王”と”破壊獣”のみの上”赤い星座”もクロスベルでの件で相当戦力を減らされた上”赤い星座”の中でも古株かつ”赤い星座”の中でもトップクラスの使い手は今では”紅の戦鬼”のみですからね……あの虎娘は戦闘能力は確かに私達とも渡り合える程秀でていますが、”赤の戦鬼”達のように猟兵達の”頭”としての能力が長けているという訳ではありませんでしたわ。赤の戦鬼達や多くの仲間達の戦死で”赤い星座”が衰退した事に見切りをつけて”赤い星座”から去る猟兵達を説得するような器用な真似をあの虎娘ができる訳がありませんわ。」
呆れた表情で呟いたエンネアの推測に答えたデュバリィはジト目になってシャーリィを思い浮かべた。
「ふふっ、言われてみれば確かにそうだな。」
「まあ、その点に関しては”結社”も他人の事は言えないわよね。”蛇の使徒”達はともかく、”執行者”達も”人を率いる立場”としての能力はそれ程秀でている訳ではないもの。」
デュバリィの指摘を聞いたアイネスとエンネアはそれぞれ苦笑しながら同意した。するとその時通信の音が鳴り、音に気づいたデュバリィは通信を開始した。
「はい、”鉄機隊筆頭”デュバリィですわ。」
「―――こちらリシテア隊隊長リシテアです。今正面出入口で迎撃態勢を取っていた敵戦力の殲滅が完了しましたので、これより主力部隊も手分けして拠点内部の制圧を開始します。」
「わかりましたわ。私達は現在2Fに到着し、今から
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