第96話
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す。」
「え……拠点内だけでなく、外の天使の方もですか?」
「という事は外にいた天使もこの拠点内に潜入しているようですね。」
リィンが通信を終えるとユリーシャがリィンに報告し、ユリーシャの報告を聞いたエリスは目を丸くし、アルティナは真剣な表情で考え込んだ。
「ちなみに外と拠点内の天使、両方とも自らが移動している事で気配が俺達と近くなってきているのか?」
「いえ、外にいた同族は確かに自ら移動している事でこの身達との距離は近くなっていますが、拠点内に感じられる同族の気配は一切動いておりません。」
「という事は少なくても拠点内にいると思われる天使族の方は”自らが動けない状態”になっている可能性が考えられますね。」
「”自らが動けない状態”――――――幽閉、もしくは意識を失っているのどちらかですか……兄様、一応念の為に主力部隊の方々にもユリーシャさんが感じている”二人の天使”の事について報告しておいた方がよいのではないでしょうか?」
リィンの質問に答えたユリーシャの答えを聞いてミュゼと共に推測したエリゼはリィンにある提案した。
「そうだな……今クロード達にその件について伝えておくよ。」
エリゼの提案に頷いたリィンは通信を開始した。
「それにしても”二人の天使”ね〜?ひょっとしたら、貴女にとって強力な恋敵の登場かもしれないわね、ユリーシャ♪」
「そ、それはつまり今この拠点内にいるこの身の同族達まで我が主と”守護天使”契約を交わす事ですか……!?確かに同族達が我が主の”器”を知れば、”守護天使”契約を申し出る可能性も考えられますが………い、いえ、例えそうなったとしてもそれはこ、この身にとって誇るべき事実です……!この身だけでなく、複数の同族達に慕われ、”守護天使”契約を結んでいる”英雄”は史上初の事実と思われる上、我が主の”英雄としての格”が更に上がりますし……!」
「ふふっ、言っている事と浮かべている表情が違いますわよ♪」
「そもそもその天使達が”女性”と決まった訳ではないのですが…………」
「ですがその天使の方々が”女性”だった場合、ベルフェゴールさんの仰った事が現実化するかもしれませんね。」
「ええ……ただでさえ”Z組”と決別してからの兄様の”悪い癖”は酷くなっている上、その”酷くなっている悪い癖”の”被害者”もアルフィンさんを除けば異種族の方達ばかりだものね。」
からかいの表情を浮かべたベルフェゴールの指摘に冷や汗をかいて焦りの表情を浮かべて表情とは真逆の言葉を口にしているユリーシャをミュゼは小悪魔な笑みを浮かべて指摘し、アルティナが呆れた表情でベルフェゴールに指摘している中エリスとエリゼはジト目になって通信をしているリィンに視線を向けた。
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