第6話 シルヴィア先生の魔法講座
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っていると言う事。命とも取れる。だからこそ人が食事や睡眠を取る事で、魔力の回復を図る事が出来る。
こうして見ると、生命力による『気』が人の内部的の力とするなら、外部の物を食する事でも得ることが出来る『マナ=魔力』は外部的な力と見る事が出来る。
また、気や魔力は人の根源的・感覚的な部分にも繋がるので、気配などとして察知されることにも繋がる。
エヴァが吸血鬼の真祖に覚醒した時、城近くの町に居たローブの下衆が察知したこともこれで説明がつく。
もっとも、近くとは言え離れていた町に居た下衆に察知されたのは、覚醒直後で魔力が溢れていたのも理由だろう。
でなければ、私達2人の魔力量を考えれば常に察知され襲われることになる。
如何に膨大な魔力であっても、よほど近づかない限り何らかの流れ、たとえば魔法を行使するなど消費・変動が起きなければ察知はされにくいらしい。
もちろんその感度も術者の技量によるようだ。
次に書かれているのは魔力障壁について。
魔法使いの基本的防御手段。文字通り魔力を込めることで盾として形成。便利なのは、一度作れば自ら破壊するか他者に壊されるまで勝手に展開されている点。作る時だけ魔力を消費するのだから、自動防御が可能と言うことだ。防御力は本人の技量と込めた魔力量に左右されるようだ。
「これは重点的に行うべきね」
「防御の方法なのに?義姉様にしては意外かも」
・・・義妹にどう思われているかの一端が見えたようだ。
それは置いておくとして・・・
「障壁を磨けば、それだけ魔力制御を磨くことにもつながるわ」
「魔力の制御?」
「えぇ。たとえば制御力が低いころは、10の固さの盾を作るのに20の魔力を使ってしまう。でも制御力が上がれば、10の盾に対して8の魔力で済むようになる・・・どっちがお得かわかるわね?」
「そっか・・・だから制御力は重要なんだね」
「それにね、エヴァ。・・・力を制御できない者は、力に飲まれるものよ」
「力に・・・飲まれる?」
「えぇ。自ら振るう力に滅ぼされるの。だから力を振るう時には、それ以上の制御する力と制御する心、理性を持たなければならない。」
「制御と、理性・・・」
「えぇ、覚えておいて」
「うん・・・」
義妹に語りながらも、内心は自分自身への戒めでは無いか、と苦笑する。
私自身の経験では無いが、過去歴史上から学んだのも事実。
自らの幸せのために振るう力で滅ぼされれば世話はない。
そんなことにはならない・・・させない。
そう心に刻みながらページをめくる。
次に書かれていたのは、魔法の具体的な体系についてだ。
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