第6話 シルヴィア先生の魔法講座
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そうよ。私の幸せはエヴァと共に在ること。だから、私は私のために力を使っていることになる。それに私は、人殺しの理由を義妹に押し付けるつもりはない。あくまで私の幸せのため。そして、私にとって無関係な人間なんて路傍の石以下の存在。そんな存在のために命を懸けて謝罪するような、『責任を取る』なんてことはしない。私の言う責任とは、あくまで自分が行った行動の結果を認め、受け入れ、背負う事。『責任を負う』と言う事よ。・・・そうして責任を負いながら、私自身と私の大切な者のために力を使う。それを貫くのが覚悟よ」
「・・・」
「力を身に付けるのと同時に、私の言った事も、考えてみて頂戴」
「うん・・・」
エヴァを見つめれば、私が一気に語った事を必死に考え、心に刻み込んでいる。
・・・いつかは、彼女も決断するのだろう。
しかし・・・たとえそれが無理だとしても・・・もうしばらくはその時が来ないで欲しい。
義姉の立場としての勝手な思いを抱きながら・・・義妹を見つめていた・・・
少し時間をおいてから、今日の本題に入った。
「最初に、修行の方針を伝えておくわ」
「方針?」
「えぇ。これから私達は、魔法に加えて体術・剣術、それとそれぞれ別々の技術を1つ習得することを目指すわ。それも同時進行で。」
「一杯だね・・・それよりも別々の技術って?それに同時進行?普通は1つを極めてからじゃないの?」
「最初の3つは基本戦闘に外せないとして、それぞれ違う事が出来た方が戦術・戦略としての手札も増えるでしょ?同時進行は、魔法を極めている途中に魔法が効かない相手が出てきて困った、なんて事がないように。まぁ、当面は私が戦うのだし、私の場合、剣術は多少かじっているから、魔法から極めてもいいのだけど・・・時間は有効に使わないとね。私は魔法具作成に興味があるのよね〜」
「なるほど。別々の技術か〜・・・あ、これ」
そう言いながら魔導書、もといグー○ル辞書のページをめくっていたエヴァの手が止まる。
そこに記されていたのは『人形使い』のページ。
「これ、おもしろそう」
エヴァの視点から言えば魔法で人形を動かすファンタジックな物だろうけど。
私としては世界の、物語の力を思わないでもない。
「まぁ、決めるのはすぐじゃなくても良いから、気に入ったのを探すといいわ。今日は魔法を基礎から学ぶわよ」
「うん!」
そう返事をする義妹と共に、魔導書をめくっていく。
それによるとこうある。
魔法とは、世界に満ちるマナを体内で魔力に変換。それを精霊に渡すことで魔法として具現、行使する。
変換するのは丹田で間違いない。世界に満ちる、の意味は、生きとし生けるものが持
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