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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第68話 やってきたぜ、塔中華島!チームに分かれて食材をゲットしろ!前編
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 リアスは島の中に明らかに人の手で作られた古い人工物を見つけた。この島は無人島だと聞いていたがどういうことなのだろうか?


「この島にはかつて人間も住んでいたんだ」
「そうなんですか?」
「塔中華島には栄養が豊富で薬の材料にもなる食材が多くある、それを求めて多くの人間が塔中華島に集まって集落も出来たんだ」
「うん?それではあの島は無人島ではないと言う事か?」
「今は誰も住んでねーんだよ」


 ココが塔中華島に人間が住んでいたと言うとルフェイが質問をした。ココの話では塔中華島には豊富な食材がありそれを求めて人が集まったようだ。それを聞いたゼノヴィアは塔中華島は無人島ではないのかと聞いたがココの代わりにサニーがそれに答える。


「島に住んだ人間たちは最初は仲良くやっていたんだけど、次第に島を支配しようとする人間が現れてそれが増えていったんだ。その争いで島は汚されていき、遂に人間こそが塔中華島を破壊する有害な生き物とされた。そして島の猛獣達に排除されていったんだ。今じゃその当時に住んでいた遺跡や建物だけが残っている、良くある美しくない話さ」
「どこの世界でもそういうことってあるのね……」


 サニーの説明にイリナは欲をかいて滅びる人間の末路を思い浮かべる。住む世界や場所が違えど人間の本質は変わらないようだ。


「今じゃ滅多に人が寄り付かなくなった塔中華島だけど、貴重な食材を求めて美食屋が訪れる事もあるらしいよ。でも島の猛獣達が強すぎて殆どが逃げ帰ってるって聞いたことがあるし」
「そ、そんなに強い猛獣がいるの……?」
「がっはっは!俺様がいれば怖い物なんてねぇよ!」
「流石ゾンゲ様!頼りになりますね!」
「お気楽で羨ましいわね」
「全くだし」


 リンの捕捉にティナが怯えた様子で強い猛獣がいるのかと聞いた。いかにココやサニーがいても怖いものは怖いのだろう。そんなティナを尻目にゾンゲが威勢よく発言し子分の一人が持ち上げたが、そんな能天気なゾンゲをティナとリンは白い目で見ていた。


「大丈夫ですよ、私達だって強くなりましたしココさんやサニーさんがいますから」
「そうね、いつも助けてもらってばかりだから今度は私達がイッセーを助ける番よ。皆、気合を入れていくわよ!」
『応っ!』


 ルフェイのフォローとリアスの号令にオカルト研究部と教会組が力強く答えた。今回はイッセー無しの初めての捕獲になるが、全員がイッセーを助けたいという強い気持ちに溢れ以前のリアス達とは違う頼もしさを感じさせる。


「あそこに海鮮の実が……待っていてくださいね、イッセー先輩。私達が必ず助けますから……!」


 小猫は改めて気合をいれ自分の頬を叩く、こうして一同は塔中華島に降り立った。

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