第百六十五話 視察その一
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第百六十五話 視察
幕府の政は進んでいた、その中で。
英雄は堺の街を見て周りにいる幕臣達に話した。
「順調だが」
「それでもですか」
「そう言われますか」
「途中だ」
発展のそれのというのだ。
「まだ街造りが必要だ、商いを盛んにさせ刃物もだ」
「これまで以上にですね」
「多く造らせる」
「そして売らせますね」
「浮島の商いもさせて」
その商いの話もした。
「西の浮島ともな」
「商いをさせる」
「これまで以上に」
「そうさせるのですね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「堺はこれまで以上に豊かにさせる」
「わかりました」
「ではその様にしていきましょう」
「神戸や博多、長崎と共に」
「西の浮島とも商いをさせますね」
「そうさせる、空船の出入港が出来るなら」
それならばというのだ。
「そうした場所でだ」
「盛んにですね」
「西の浮島と商いをさせて」
「そしてですね」
「儲けてもらいますね」
「そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「舶来品も手に入れてもらう」
「西の浮島のものを」
「それをですね」
「どんどん手に入れてもらいますね」
「あちらの優れたものも」
「同じものでもこの浮島の方が優れているものがあれば」
それだけでなくというのだ。
「あちらの方が優れているものもあるな」
「その優れたものを手に入れますね」
「あちらとの商いで」
「これまでもそうしていますが」
「これからもですね」
「その様にしていってだ」
そしてというのだ。
「島を豊かにしていく」
「これまで以上に」
「優れたものを使って」
「その様にしていきますね」
「例えば金属の加工や火薬はあちらの方が優れていてだ」
英雄は具体的な事例を出した。
「錬丹術もそうだな」
「あちらで言う錬金術ですね」
「確かにあの術はあちらの方が盛んですね」
「かなり研究されていますね」
「そうした分野の書も取り寄せてな」
そしてというのだ。
「学んでな」
「自分達のものとする」
「そうしていってですね」
「我々はより力をつける」
「その様にしていきますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「これからもな、そしてそれは順調だが」
「それに満足せず」
「さらに続けていきますか」
「その様にしていきますか」
「こうしたことは貪欲にだ」
こうも言った。
「求めていくことだ」
「妥協はしない、ですか」
「現状に」
「そういうことですか」
「妥協しないとだ」
それこそというのだ。
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