第五幕その四
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「あちらでもね」
「それじゃあ」
「また十日後にね」
「お会いしましょう」
こうお話してでした、ケーキと王女にリンキティンク王とボボ王子そしてナターシャ達五人が先にフェアリーの国に行くことになりました。
一行はすぐにカエルマン達と一時のお別れの挨拶をしてクマセンターから見て北北西にあるフェアリーの国であるカドリングの妖精の森に向けて出発しました。
そちらへの道にも黄色い煉瓦の道があります、その道を進みながらリンキティンク王はこんなことを言いました。
「七人の娘さんの姿は見えんのう」
「出発してから結構経ちますからね」
ケーキが答えました。
「ですから」
「もうずっと先にか」
「行っていまして」
それでというのです。
「見えないです、それに飛んでいますから」
「歩くよりもか」
「速く進んでいますし」
このこともあってというのです。
「多分私達より一日は先に」
「国に帰っておるか」
「そうかと」
「途中で追いつくと思ったがのう」
リンキティンク王はクッキーのお話を聞いて少し残念そうに呟きました。
「そうもいかんか」
「まあそれならそれで仕方ないわね」
王女は王様に笑って応えました、見ればこの娘もナターシャ達五人も野球のユニフォームから普段の服に着替えています。
「私達は私達のペースで歩いて」
「そしてか」
「そのうえでね」
「フェアリーの国に行けばよいか」
「そういうことよ」
王女はリンキティンク王に明るい声でお話しました。
「だからね」
「今は会えずとも気にせずに」
「先に進んでいきましょう」
「わかった、ではな」
リンキティンク王は王女の言葉を聞いてでした、今度はこんなことを言いました。
「早速じゃ」
「早速?」
「明るく歌って踊るか」
「ここでなのね」
「あの娘達との再会を期待してな」
そうしてというのです。
「一曲そうするか」
「それじゃあね」
王女も頷きます、そしてでした。
リンキティンク王は七人と再会することを楽しみにしている歌を歌って踊りました、その音楽はといいますと。
ラップでした、王様はそのラップを歌い踊り終わってから言いました。
「ラップにしてみたぞ」
「ラップとは」
「意外であったか」
「はい」
実際にとです、ケーキはリンキティンク王に答えました。
「ポップスかと思いました」
「前に作って歌ったのがポップスだったからな」
「だからですか」
「趣向を変えてな」
それでというのです。
「ラップにしてみた」
「そうですか」
「次はジャズにしようか」
「ジャズですね」
「サックスとかはないが」
「ジャズもですね」
「明るくな」
このことは絶対でした、本当にリンキティンク王は明るい曲
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ