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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
過去を凌駕する
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離せ!!」
「くっ!!」

力業でラクサスを引き剥がすと、すぐさまブレスの体勢へと入る。ラクサスも当然、これに対抗の意思を見せる。

「竜魔神の怒号!!」
「雷竜の咆哮!!」

両者のブレス。実力差は歴然かと思われたが、ここで長髪の青年が魔力を高める。

「全員!!もっと意識を集中させてくれ!!」
「「「「「おう!!」」」」」

フリードはラクサスの背中へと書いた術式を通し彼らの魔力を今、最大限に集めていく。それにより、ラクサスのブレスとティオスのブレスは均衡を保ち・・・

ドォンッ

爆発した。

「バカな・・・俺が押し切れない・・・だと?」

実力は自分の方があるはずなのに、ブレスで敵を飲み込めなかった。それは彼にとってはひどくプライドを傷つけるものであろう。

「くっ・・・」

しかし、仲間たちの魔力を限界まで高めて挑んだラクサスの体力は、限界へと近付いていた。

「いいぞ、カミューニ」
「!?」

一方こちらはシリルとナツから大きく距離を取ることができたカミューニ。しかし、天海はそれを見ても不敵な笑みを浮かべたままだ。

「それくらいやってくれなければ、面白くない!!」

されるがままだと思っていた天海。それは敵の力を推し測るための撒き餌に過ぎなかった。カミューニの頭を掴むとそのまま合気道の要領で彼を地面へと回し倒す。

「ぐっ・・・」

地面に倒れた格好になった青年に対し、天海はジャンプすると肘を彼の膝へと向けながら落下する。

「もっと力を見せてみろ!!」

ボキッ

「「「「「っ!?」」」」」

声を発することすらできない激痛。ありえない方向へと曲がってしまった左膝。生体リンクで繋がっているメルディたちも、そのあまりの痛みにその場に倒れる。

「くそっ!!」
















「お前のおかげで聖十に入れたぜ!!ありがとな!!」
「お・・・おう」

初めて会った時の敵意剥き出しの表情からは想像もできないような幼さの残る笑顔に、ラクサスは困惑しながら彼の出したコップに自らのコップを当てる。彼はまだアルコールの摂取ができない少年が注いでくれた酒を口に含む。

「しかし、よく入れたな、そんな年齢で」
「ジークレインってのが後押ししてくれたらしいぜ」

オレンジジュースを一気飲みしながら裏事情を話すカミューニ。彼が聖十に入れたのは当時評議院に所属していたジェラールの思念体、ジークレインが面白がって若い魔導士たちを入れようと動いたことが幸いしていた。

「あいつ・・・なんであんな若い奴が評議院なんて入れるんだ?」
「なんで同じギルドなのに知らねぇんだ?お前」
「はぁ?」
「はぁ?」

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