過去を凌駕する
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ダッ
走り出すカミューニとラクサス。敵が迫ってきているティオスと天海は、冷静にそれを迎え撃つ。
「ハァッ!!」
「オラァッ!!」
カミューニはティオスに、ラクサスは天海へと飛び蹴りを放つ。それに対しティオスは冷静に横へと体をずらし回避。天海は難なく払い除け、雷竜は地面を転がる。
「波動砲・・・矢の章!!」
着地したカミューニはすぐさま振り向き、天海目掛けて波動の矢を放つ。だが、それも何事もなくあっさりと弾かれてしまった。
「今のうちに・・・」
その隙にシリルとナツ目掛けて突撃していくティオス。敵が動き出したタイミングで行動に出る判断力の高さ。
「雷竜方天戟!!」
しかし、そこを狙ってくることも彼らはよくわかっていた。
「おっと」
急ブレーキをかけてそれを交わす。その間に、地面を転がっていたはずのラクサスが、自分の前へとやって来ているではないか。
「ここは行かせねぇ」
「思ってたよりも、やるみたいだ」
すぐにでも倒せると思っていた。しかし、彼らは着々と必要な時間を稼いでいく。その姿にティオスは苛立ちを募らせていく。
「俺の名はカミューニ・フィゾー。どうだ?勝負してみねぇか?」
「勝負だ?」
酒場にてケンカを吹っ掛けてきたのは、まだ大人になっているとはとても言えない少年。そんな彼を見て、ラクサスはとても戦う気になどならない。
「他を当たりな。興味ねぇんだよ」
「なんだ、つまんねぇ奴」
断ると、少年は食い下がることもせずにその場を立ち去ろうとする。しかし、背を向けた彼の言葉を聞くと、すぐに考えを改めることになる。
「妖精の尻尾で最強を自称してるっていうからどんな奴かと思ったが、こんなガキに挑まれてビビるチキン野郎だったとはなぁ」
「なんだと?」
明らかに聞こえるように言ってきた深紅の少年に怒りその場に立ち上がる。それに気づいているであろう少年は、振り替えることせず話を続ける。
「最初からギルダーツとかミストガンを狙えばよかったぜ。もしくはエルザって女剣士とか?」
「エルザと・・・」
手から魔法を放つラクサス。カミューニはそれを難なく回避し、彼へと向き合う。
「この俺様を同列に扱うつもりか?」
「くくっ・・・単純な野郎だ」
挑発に乗った相手を見て舌なめずりする少年。怒り狂う竜と魔導士狩りが激しく衝突した。
「うおおおおおおお!!」
絶叫と共に放たれるブレス。ティオスはそれを払いのけ、なおも突進してくる。
「避ければそのままシリルたちを倒してやるぜ?」
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