暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga8結界王は夢を見るか〜Dream of Alice〜
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らないようにするなんて。すごい贅沢な使い方だな〜って思った。
「じゃあ、いってらっしゃい」
「「「いってきます!」」」
窓から手を振りながら挨拶をしたと同時、スレイプニルが一鳴き。最初はゆっくりと、次第にスピードが上がって、最後はとんでもない速度を出して、窓の外の景色がものすごい勢いで流れてく。それなのに馬車は全く揺れないから快適さは保たれたまま。
(私の飛行魔法のスピード程度じゃ見られない次元だ・・・)
私がそんなどうでもいいようなことを考えていると、シエルがジャケットのポケットから幾重にも折られた紙を取り出して、「じゃあ、おさらいしておこうっか」って広げた。それは地図だった。
「ソールスネスの街から届いた支援要請状には、猪と狼が凶暴化しているから助けてほしい、って書いてあったわけだけど。ソールスネス近くの森グリパルンドに棲息してる狼も猪も繁殖期じゃないから、家畜や田畑を襲うような真似がまずしないはずだし、人を襲うなんて聞いたこともないの」
「やはりラグナロクの影響でしょうね。生態系の変化が顕著のようですし」
右手であごに触れて唸るカノンに続いてアリスが「魔族も変異したようだし、普通の動物なら猶更だよね」って背もたれに体重を預けて溜息。“ラグナロク”っていうのは何なのか判らないけど、生態系が変異する災害なんて考えたくもないかも・・・。
「ラグナロクの所為でグラズヘイムもギムレーも野生動物が全滅寸前まで行ってるから、出来るだけ殺さずに済ませたいの」
「ではシエルの重力とアリスの結界の連携ですか」
「そっ。第1作戦はそのつもり! 頑張ろうね、アリス!」
「が、頑張るっ!」
それから目的に着くまで作戦を話し合うアリス達の声を聴いた私は、アリスの結界魔術を見ることが出来るかもしれないって興奮した。
「くぅー! 1時間ちょっとと言っても、さすがに座りっぱなしは辛いな〜」
「クッションがあっても、ですね」
「伸びをするとあちこちから音がする」
馬車から降りると同時に伸びをしてパキパキと体を鳴らして、3人で笑い合う様子にホッコリする。ソールスネスの街の代表に挨拶しに行こうとしたところ、獣の遠吠えがどこからともなく聞こえてきた。
「挨拶は後みたいだね」
「ええ、そのようです」
シエルとカノンの表情がキリッと凛々しくなった。シエルは両腕に籠手を装着して、カノンは黄金の拳銃を2挺と携えた。アリスは特に装備は無いみたい。
「アリス、念のためにアレお願い!」
「判った!」
シエルのお願いの内容を察したアリスは、「
無間防衛
(
リドワン
)
の聖域!」って結界魔術を展開した。決して狭くないソールスネスの街や田畑や放牧場、そのすべてを覆うほどの超広域結界
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