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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga8結界王は夢を見るか〜Dream of Alice〜
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る。あり得ないことが今セラティナの身に起きている。

「ルシル、大丈夫? 顔色が悪いよ・・・」

「大丈夫、大丈夫だ。・・・セラティナ、なにか、何か他に見ていないか? 夢の中で気になったことは?」

「え? え? えー・・・うーん・・・、もう1人、子供が一緒に居るんだけど、顔も声も服装とかも判らないんだよ。アリス達と同じ背丈くらいだから十代半ばから後半くらい?」

「(となると、ヴァルキリー年少組は除外か。シエル達と年少組は特に仲が良かったが、年少組は10代前半以下の身体だからな)それ以外には?」

「それ以外は・・・思い当たるものは見てない・・・はず?」

「むぅ、そうか。・・・ところで、前々から気になっていたことを、この機会に聞きたいんだが・・・いつからサンダルフォンの聖域を始めとした術式名と術式効果を知ったんだ? いつ頃? どこで? 記憶を見始めたのは2年前だと言うし・・・」

「うーん、そうだな〜・・・物心ついた頃には頭の中に魔法式が頭があって、名前も深く考えることなく浮かび上がってきたから、迷うことなくそのまま採用したの」

「その頃から兆しはあったんだな」

そもそも初めてセラティナと出会った時、彼女が一方通行(サンダルフォン)の聖域を使った時点で気付くべきだったんだが、アリスの生まれ変わりという状況にそこまで気が回らなかった。その後もセラティナの存在が嬉しくて、疑問が頭から吹っ飛んでいた。いやまぁ、アリスの生まれ変わりなのだから記憶は無くても覚えているものはある、かもしれない・・・。

(なんかもう、混乱してきた)・・・じゃあ今後、なにか妙な記憶を見たら教えてほしい」

普通ならあり得ない事が起きている以上、何かしらの前兆かも知れない。堕天使戦争も終盤だというのに“アンスール”時代の問題がここで発生なんて、勘弁してほしい大問題だぞ。セラティナとアリスの記憶の問題を解決しないまま、堕天使戦争を勝ち抜いて“界律の守護神テスタメント”から解放されていいわけがない。

「わ、判った、うん」

そうしてセラティナは俺の部屋を後にした。残された俺はアイリに「お代わり貰えるか?」とコップを軽く持ち上げる。アイリは「ヤー♪」と嬉しそうに返事をして、手に取ったティーポットを傾けてお茶を注いでくれた。そのお茶を飲み、「勘弁してほしいな、本当に・・・」と嘆息した。

†††Sideルシリオン⇒セラティナ†††

2年ほど前から何度か見ていた夢の正体も、ルシルのおかげで無事に解決。夢の中での私の体は、私のご先祖様であり前世でもあるアリス・ロードスター。彼女は結界王と謳われていたみたいで、私は知らない間にアリスの結界術式と同じ効果の魔法と名前を使っていたみたい。それがなんだか嬉しい。

(シエルとカノンと
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