第10話 別れと初めての洛陽
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お爺々様は私が曹操をギャフンといわせたことに余程満足したのか、機嫌はすっかり良くなっていました。
しかし、華琳達とさっさと別れたいのか、陳留を早く立ちたがっていました。
私は華琳が昼ご飯をご馳走してくれるというので、その申し出を快く受けました。
朝、戦闘という名の運動してカロリーを消費したので、華琳に昼ご飯をご馳走して貰ってから出発しても問題ないと思いました。
折角、華琳とお近づきになったわけですから。
それは向こうも同じでしょうけど。
「あ〜、美味しかったですね」
「口にあって何よりです」
昼ご飯をいただいている処です。
ここは曹家の屋敷で、今、この場にいるのは、お爺々様、私、華琳の3人です。
「いや〜、華琳。お昼ご飯もいただいてしまって」
「別に気にしなくても構いません。私の方からお誘いしたのですから」
「正宗君。少し、質問してもいいですか?」
「いいですよ、華琳」
「正宗君は、洛陽へは何をしに行くのですか?」
「姉上が洛陽で勉強しないかと便りがきたので、良い機会だから洛陽に行くことにしたんですよ」
「そうなんですか。じゃあ、劉本殿は保護者といったところですね」
「ふんっ!」
お爺々様は本当に華琳が嫌いなようですね。
不機嫌なお爺々様は放っといて、華琳との会話に戻ることにしました。
「それと・・・。どうして、正宗君は私の招待を受けてくれたのですか?」
唐突に華琳は私に、私が華琳の招待を受けた理由を聞いてきました。
「秋蘭が、随分、熱心に招待しようとしたからですけど」
「そんなに熱心だったのですか?」
「ええ、凄く熱心でしたね。そこまでされて招待を受けないのは野暮だなと思いました。一瞬、私に華琳が恋をしているのかと勘違いしてしまいました」
「それはないから安心してください。それより私が女だと知っていたのですね」
そこを突いてきますか。
言葉尻からそこまで読み解くとは、華琳は鋭いですね。
迂闊なことは言えないと思いました。
「知っていたのは語弊があると思います。曹騰殿に孫がいるのは有名でしたし、女尊男卑の世というだけあって、傑物の多くは女性です。それ加え、私にご執心ときたら曹操は女の可能性が高いと思っただけです」
もっともらしいことを言ってみました。
「そう。その割には確証みたいなものを持っていたように感じるのは私の気のせいですか?」
華琳のあの目は、私を疑っているようです。
「曹操、お前が女なのは儂ですら知っておったわ!儂の愛弟子でもある正宗がそれを知らぬはずはなかろうが!」
お爺々様のナイスフォローに感謝しました。
「ですが、劉本殿
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