第10話 別れと初めての洛陽
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。正宗君は推測で私が女だと言っているのですよ」
「黙れっ!私の孫を気安く呼ぶな!虫酸が走るわ。昼餉もいただいたのだ、正宗ももう十分満足したであろう。さっさと支度して、洛陽に向かうのじゃ!」
お爺々様はもう我慢の限界のようです。
私の手を握り、力一杯引っ張て行き、屋敷の外に出ようとしました。
「お爺々様、ちょ、ちょっと待ってください」
「ちょっと待ってください。話がまだ終わっていません」
「黙れ、儂らは早く洛陽に行かねばならんのだ!お前などに付き合ってられるか!」
お爺々様は暴走してしまいました。
私はドナドナの小牛のように、お爺々様に引きずられていきました。
複雑な気持ちでしたが、まあ、何とか切り抜けることができました。
でも、華琳に不信感を抱かれた気がします。
結局、先ほどの会話の件は有耶無耶になり、私とお爺々様は城門近くにいます。
護衛の兵士も一緒にいます。
目の前には、華琳、春蘭、秋蘭の3人が見送りに来てくれています。
「正宗君、また、会えることを楽しみにしています」
華琳は、意味深な笑顔で私を見ています。
「う、うん、私も楽しみにしているよ」
多分、さっきの会話に納得していないのだと思います。
面倒なことにならなければいいですが・・・。
「正宗っ!さっさと会話など終わらせて、洛陽に向かうのじゃ!」
「お爺々様、華琳に失礼ではないですか!仮にも1日逗留させてもらったのですよ」
「気になどしなくてもいいです。正宗君。こんなこと慣れてます」
華琳は何も気ないように言う。
その割には、春蘭と秋蘭は、怒っているように見えますけど。
「お爺々様には後で言っておきますから」
「本当に気にしなくても良いです。正宗君は、変わっていますね」
華琳は先ほどの意味深な笑顔とは違う、年相応の笑顔を私に向けてきました。
「早くせんかっ!正宗、置いてゆくぞ!」
お爺々様がしびれを切らしたようです。
先に、城門を出て行こうとしています。
「仕方ないですね。お爺々様も。それではお世話になりました。華琳、春蘭、秋蘭、お元気で」
「ええ、正宗君もお元気で」
「あのジジイは二度と連れてくるな」
「姉者、腹立たしいのは分かるが、正宗様に責任はない。正宗様もお気になさらないでください。無事、洛陽の旅路が終わることをお祈りしております」
私は華琳達と別れを告げると、お爺々様達を追いかけました。
「正宗、本当に変わってたわね。でも、私に何か隠してたみたいだったわね」
「そうなのですか?華琳様。ですが、人物は好感を持て、聡明そうでした」
「正宗の武は凄かったです。で
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