第10話「明かされるcolors」
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ない。
喋ってる途中でも容赦なく顔に飛び蹴り、膝蹴り、回し蹴りを連続で決めていく。
正直、不良側が可哀想に見えてくるような…………。
この「慈悲などいらぬ」精神、頼もしいけどやり過ぎ注意して欲しいなぁ……。
「お前が一番弱そうだなぁ……」
「ひぃぃぃぃ!!私に乱暴するつもりですね!エロ同人みたいに!エロ同人誌みたいに!!」
って、気づいたらトゥアールが狙われている!?
「それじゃ人質にでもなってもら……」
「なーんちゃって!これでも食らって地に伏してください!!」
……と、思っていたら、白衣のポケットから取り出したスプレーを、不良の顔に吹き付けるトゥアール。
「ぐあぁぁぁぁぁ!!臭いぃぃいいぃ!目がぁ、目がぁ〜〜あ゛あ゛あ゛ぁ゛〜〜〜!!」
「ふっふ〜ん、こんな事もあろうかと、対暴漢用に作っておいた特性スプレーが役に立ちましたね!」
鉄パイプを取り落とし、顔を押さえてうずくまる不良を椅子のようにして座り、脚を組みキメ顔で、おそらく予め考えていたのであろう台詞を発するトゥアール。
いつも通りだ……取り敢えず、心配要らないのは理解出来たと思う。
「まあ、本当は愛香さんに使ってやろうと思っていたんですけどね」
「こいつら片付けた後でそのスプレー、こいつらより危ない変質者に試してあげるわよ」
訂正しよう。心配あるな……身内の方に。
「総二!愛香!トゥアールも!?」
不良を無力化しながら、こちらに気付いて振り向くヒロ兄。
そのまま走り寄る俺、愛香、トゥアールと背中を合わせて、皆で円陣を組む。
「ヒロ兄、こいつらって……」
「ああ、この前の仕返しだとさ」
「それにしては派手すぎないか!?」
確かに人通りはそんなに多くない地区だが、それでも人が通らないわけではない。
通行人に見られる可能性も十分にあるはずなのにこれだ。
「ふぅむ……この人達、もしかして……」
「おや?トゥアールも俺と同意見か?」
「ええ、おそらくは。そうでも無ければこんな雑な犯行しませんよねぇ」
トゥアールとヒロ兄には何か分かったみたいだけど、俺にはサッパリだ。
愛香も頭を捻っている。
「とにかくそれは後回しだ。残りを全部片付けるぞ!!」
構えなおすヒロ兄。
「ああ!!」
「りょーかい」
「アイアイサー!」
俺達も、それぞれ自分の目の前にいる不良達に向き直る━━━
「か、かっこつけてんじゃねぇよ!つか、催涙スプレー使ってもまだ戦えるとか聞いてねえぞ!?……まあいい、4人に増えるのは予想外だったけどな、こちとらまだお前らの倍は人数いるっての!つまりお前ら
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