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俺、リア充を守ります。
第10話「明かされるcolors」
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怒りに溢れたヒロ兄は見たことが無い。

『不味い、千優は今完全に暴走してる!このままだとオーバーヒートを起こして、ギアが爆発するぞ!!』

「「うそだろ(でしょ)!?」」

 ヒーローCの悲痛な声が通信に響き渡る。

『メンタルパラメータ、怒りに飲み込まれています……こんな千優さん、どうやって止めればいいんですか!?』

『クソッ!本当なら俺が止めるべきだけど、システムの冷却が忙しくて感情エネルギー変換システムの強制解除に手が回らない!!すまないが誰か、千優を気絶さるか、怒りを鎮めてくれ!』

「気絶させるか、怒りを鎮める?」

 どっちも大変そうだ。

 怒りを鎮めようにも、ヒロ兄は監禁空間の中にいる間、おそらく意図的に通信切ってたから、なんで怒っているのか分からない。

 そして気絶させるにしても、俺じゃヒロ兄には勝てないし、クラーケギルディのビジュアルのせいで愛香も万全の力を発揮できない。

「テイルレッド、テイルドラゴンは今暴走でもしているのか?」

「え?ど、どうもそうらしいけど……」

 その時、もう一体のエレメリアンが、妙にわざとらしい動作でそっぽを向き舌打ちをすると、

「チッ!興が殺がれたわ!元々小手調べのつもりであったが、暴走とはいえこれでは一方的過ぎて勝負にすらならん!!」

 そして、テイルドラゴンをクラーケギルディから引きはがし、間に割って入ると、クラーケギルディに退却を促した。

「一旦引くぞ、その負傷では満足に戦えまい」

「止めるな!私が仕掛けた勝負だ、此処で逃げ出すわけには……」

「小手調べに来たのだということを忘れたか!?このままではお前が倒れるか、テイルドラゴンが倒れるかしなければ終わらん!!」

 その時、またしてもドラゴンが唸り声をあげて跳びかかる。

「お前もお前だ!怒りに振り回されおって!!」

 ドラゴンの胴体にリヴァイアギルディの胴体に鎧の様に巻き付いていた尻尾……いや、触手が巻き付けられる。

「いぃぃぃやぁぁあぁあああ!!何でこいつら二体とも触手なの!?」

「グガルル゛ウガア゛ァ゛ァァ!!」

 リヴァイアギルディの触手をもその焔の爪で引き裂こうとするドラゴン。

 だが、クラーケギルディよりも太く、頑丈な触手はびくともしない。

「ぐぬッ……いい加減に、しろぉぉぉぉぉ!!」

 そのままその触手を振るい、ドラゴンをビルの壁に、そして地面へと叩き付ける。

「ッガァ゛ァ゛ァ……!!」

 地面にクレーターを作って、ようやく暴れ竜は動きを止め……いいや、まだだ!

 まるでゾンビのようにゆらり、と立ち上がるドラゴン。

「まだ動けるのか!?」

「しぶとい奴め……」

 触手を
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