第10話「明かされるcolors」
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、切断され、宙を舞う触手の先端と、刃の形状となり、触手を切断する焔があった。
「ウ゛ガァ゛ァ゛ア!!」
動揺したクラーケギルディの胸部を、引っ掻くテイルドラゴン。
その瞬間、炎が右手の指それぞれに集まり、爪を形成する。
「ウグッ!?」
炎の爪がクラーケギルディの胸部を引き裂き、クラーケギルディは身を引き、追撃を躱す。
「ハァッ!!」
細剣を突き出すと、剣先はドラゴンの手に握られてしまっていた。引き抜こうと引っ張るが、引き抜けない。
ミシッと、軋むような音が響く。
ドラゴンはそのまま、クラーケギルディの剣を折ろうとしているのだ。
「させるものか!」
まだ再生しきっていない触手を、ドラゴンの炎に覆われていない二の腕部分と燃える手首、足首に巻き付け、その身体を絡めとるクラーケギルディ。
ドラゴンが引き剥がそうともがくが、身体が上手く動かない。
「この剣は我が魂、折られる訳にはいかんのだ!!」
関節部分を触手に締め付けられているからか、今度は引き抜くことに成功する。
「クラーケギルディ、テイルドラゴンから離れろ!!」
突然叫ぶリヴァイアギルディ。
「ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァア゛アァァ゛!!」
「ッ!?」
次の瞬間、ドラゴンの身体を包んでいる焔が勢いを増す。
「クッ!動けなければ火力で焼き尽くすつもりか!?」
触手による拘束を解こうと力を緩めた途端、左手で、右腕に巻きついた触手を素早く掴む。
「な、何ィ!?」
クラーケギルディの声を無視して、テイルドラゴンは触手を引きちぎった。
更に、レッグクローが足首の触手を切断。
あっという間に自由を取り戻していた。
「ウ゛グル゛ル゛ルァァ゛ア゛ア゛ア゛!!」
「ぬぅううぉぉおおお!?」
飛び退くクラーケギルディ。しかし、ドラゴンが掴んだ触手を離しておらず、そのまま引っ張られてしまう。
そして、クラーケギルディの脇腹に足を当て、触手を握り直すドラゴン。
「何を!?ま、まさか……」
俺もまさかとは思った。そして、そのまさかは的中した。
触手の2、3本をドラゴンは力任せに引き抜いたのだ。
宙を舞う触手。地面に落ちても暫くビチビチしてるのが、流石にちょっとグロいかもしれない……。
いつもと比べ物にならない、バイオレンスな戦い方はまるで……本能のままに暴れ狂う竜そのものだ。
「そ、そーじ……あれ、本当にヒロ兄なの?」
普段と比べ物にならない戦い方にか、それともビチビチしてる触手への恐怖なのか、愛香が震える声で俺に聞く。
「……知らない……俺が聞きたいよ……」
そう、こんなに殺気と
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