第10話「明かされるcolors」
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海竜リヴァイアサン……リヴァイアギルディといったところか。
獲物が見当たらないが、武器は恐らく……胴体に巻き付けられた尻尾……だろうか?
リヴァイアギルディはレッドを見ると目を見開いて叫んだ。
「こ……これがテイルレッドか……。巨乳属性ラージバストの俺の心をも揺さぶる、三千世界に轟く究極のツインテール……惜しい!成長したその時に出逢えていれば、天の川ミルキーウェイを飾る輝星のような巨乳が彩っていたであろうに!!」
すると、もう一体の烏賊の怪物クラーケンのようなエレメリアンが怒声を上げる。
「妄言はそこまでにしろ、俗物め!彼女の美しさは既に完成している!神の造形に手を加えようなど、それは破滅をもたらす傲慢!それに、もう一人のツインテイ、ル、ズ…………は……」
「はいはいテイルレッドテイルレッドね、最近は私の事も気にしてくれる奴もいたけど、どうせアンタらはテイルレッドが一番なんでしょ。いいわよ、そっちがイチャイチャしてる間に、あたしはこっちを……」
落ち着け、と声をかけようとして愛香の方を見た瞬間、俺と総二は弾かれたように叫んでいた。
「「ブルー!!」」
「ッ────―!?」
ほんの瞬きほどの間に、烏賊型のエレメリアンが愛香の目の前に接近していたのだ。
あの愛香でさえ察知できないほど高速だったのか、それとも気配を完全に遮断していたのか。
『まずい、間に合わない!!』
致命的な隙を見せてしまったテイルブルーの前で、そのエレメリアンは何の冗談か、忠臣が王にそうするような恭しさで、片膝をついて礼をして見せた。
「…………………………美しい……」
「「『え?』」」
緊張が飽和状態だった総二は放心し、緊張がレベルマァァァックスだった俺は意外な台詞に少々戸惑ってしまう。
「美しい。まさか……敵である貴女がそうだったとは。何という神の悪戯……何という悲劇なる運命!!」
「いや、あんた……何言って……」
エレメリアンは儀式めいた動作で、腰に携えていた細身の長剣を引き抜き、刃に手を添えて愛香に差し出した。
「私の名はクラーケギルディ。我が剣を貴女に捧げたい。我が心のプリンセスよ」
「あんた、気は確か!?」
……ん?あれ、こいつもしかして……。
「貴女の美しさに魅せられたのですが!幾多の世界を巡っても、こんな気持ちになったのは初めてのこと!どうか、私の愛を受け取っていただきたい!!」
「ええええ…………」
テイルレッドはほぼ毎回こんな感じだったが、テイルブルーがここまで敵に絶賛されるのは初めてだ。
他でもない愛香が一番戸惑っているだろう。
でもな愛香、多分そいつが褒めているのは……。
「むう
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