第9話「烏賊と海竜とイヤな奴」
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に行事はなかったはず……。
「……はっ!」
すっかり忘れていました!!確か今日のミーティングは……。
「ん?どうかした?」
「いえ、なんでも!!わかっておりますわ、後で声をかけておきます!!」
「オッケー。念のため、私からも千優にも声かけとくから」
そう言うと宮ノ下さんは千優さんの席へ。
うっかり忘れてしまっておりましたが……今日のミーティングは、先日お流れになってしまった千優さんを新メンバーとして加えるためのもの。
つまり、顔を合わせないわけにはいかないのです。
「……大丈夫……ですわよね……?」
自分自身に言い聞かせるように、一言呟いた。
□□□□
「千優〜、寝ぼけてないだろうな〜?」
「……」
「お〜い、聞こえてるか〜?」
「ん?あ、いたのか」
「いや、いたのか、じゃないでしょ」
気が付けば、宮ノ下が目の前に立っていた。
物思いに耽り過ぎたかな。
「今日のお昼、ランチミーティングだから、生徒会室に来ること。いい?」
「……そういや今日に延期だったな。分かった、弁当買ったら行くよ」
そうだ、すっかり失念していた。
先日のバッファローギルディ襲来で先延ばしにされてたんだっけ。
慧理那と顔を合わせるのは必然だな……。
「……千優、会長と何かあった?」
「え?なんでそんな事を!?」
「いや、会長と同じ状態だったし。2人とも心ここにあらずって感じで、何か考え込んでるみたいだったから、何かあったのかな〜って」
ちょっとニヤニヤしながら聞いてくる辺り、大体読めてるんじゃないのか?
いや、答えたくないけど。
「どう見ても両想いなんだし、告っちゃえばいいじゃん」
「ちょ、待っ、はぁ!?な、なんでそんな話に!?」
いや、読めてるだろうとは思っていたけどここまでストレートに言われると、流石に恥ずかしさで狼狽えてしまう。
「しっ、声が大きい。まあ、この時間帯なら皆そうだけど」
周りの生徒たちはお喋りに夢中だ。声の大きさも気にしていないから、幸い気づかれてはいないだろう。
「まあ、お似合いかどうかと言われると……正直、お似合いではないとは言い切れないからね」
「何その微妙、みたいな言い方……」
「だって、会長の人気に届くほど、お前目立ってるわけでもないもん。……あ、一部には大人気みたいけどね」
その一部って、多分後輩たちや先輩方の事なんだろうなぁ。
「それに、身分が違うというか……お前が彼氏だって、認めてくれる人は少ないんじゃないかな?」
まあ、確かに俺じゃ釣り合わないだろう。
向こうは
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