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俺、リア充を守ります。
第5話「想いの竜ーテイルドラゴンーその2」
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 深夜 市内某所

「フフ……これで準備は整った……」

 都内のある住宅内の一室にて、暗い部屋の中、パソコンを覗き込む一人の人物。

 黒い壁紙のホームページ画面には、血のような赤い文字でこう書かれていた。

 [リア充の抹消を望む会 同志求む]

 すでに20人程、非リアとみられる書き込みが表示されていた。

 その人物はまるで悪魔のように冷ややかな笑みを浮かべながらそっと、呟いた。

「決行の時は近い……。やつを誘き出し、完膚なきまでに叩きのめすには、この作戦が一番効果的だろう……」

 何かの書類が散らばったテーブルには何枚かの写真が置かれている。

 写真に写っているのは全て陽月学園の学生カップルの写真である。

 しかしその中に二枚、カップルではない者達の写真があった。

 総二、愛香……そしてテイルドラゴンの写真である。

「待っていろテイルドラゴン……お前が地べたを這いつくばる無様な姿を、必ずや我らが母に捧げてやる……」

 そう言うと同時に、テイルドラゴンの写真にナイフを突き立てる。

 月明りさえ射さない曇り空、このことを知る者は誰一人いなかった。

 

 □□□□

 

 私立陽月学園 放課後

「おーい、千優起きてるかー」

「…………」

「千優ー、返事しろー。ホームルームはもう終わっているぞー」

「…………ハッ!」

 黒川の声で身体に魂が戻るように気が付く。

「どうした?寝不足なのか?」

「いや、今読んでるラノベの推しカプが今後どうなるか考えてた」

「相変わらずだな!!」

「いや、だって気になるじゃん!!」

 強い敵はバンバン出てくるし、主人公がどんどん遠い人になっていくのを、力不足故に見ているしかない状態に陥ったヒロインが新刊が出る度にどんどん病んでいく……。

 このシチュエーションは正直言って読者にとっても凄く辛いのだ。

 それを黒川に言ってみると、

「え、今そんな状態なの!?アニメしか見てないから知らなかったわ……」と驚いている。

 アニメからハマり原作で続きを追っている俺もこの展開には驚いたもんだ。

 このままヤンデレルートに入って闇堕ちでもするんじゃないかと思うと気が気でない。

 そしてあの鈍感主人公がどうやって彼女を立ち直らせ、フラグを回収するのか……これが一番期待している部分でもある。

「ところでさ千優、桜川先生の事なんだが……」

「尊さ……桜川先生がどうした?」

「あの人、最近写真ばっかり撮ってるの見かけるんだが、何か知ってるか?」

「写真?……あ〜、俺も撮られたから聞いてみたけど、なんでも結婚に相応しい相手のリストを作るから、
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