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俺、リア充を守ります。
第2話「Cの追憶/運命の始まりの夜(ビギンズナイト)」
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 この世界のどこか 人間では認識することもできない場所

 エレメリアンと呼ばれる怪物たちにより構成される組織「アルティメギル」の要塞では、ざわめきが起きていた。

「……なんなんだ、あの戦士は!?」

「一体何者なのだ!?」

 会議室のモニターには竜を模した黒いプロテクターに身を包んだ戦士、「テイルドラゴン」の姿が映し出されていた。

 ツインテイルズの危機に颯爽と現れ、刹那ほどの早業でコブラギルディの牙をたたき折り、突如、豹変したコブラギルディを正気に戻した後、テイルレッドにトドメを譲って去っていった謎の戦士は、アルティメギルの戦士たちにも注目されていた。

「あのドラグギルディ将軍の部隊でナンバー2と恐れられていたコブラギルディと対等にやり合うとは……」
「かなりの実力があると見ていいだろう」

 確かに、ツインテイルズの新戦力がここまで強ければざわめきもするだろう。

しかも黒一転とあらば必要以上に騒ぐ者もいることに、現在の部隊長である老兵「スパロウギルディ」は頭を抱えていた。

 しかし、彼はそれ以上に気になっている疑問を口にする。

「だが、気になる点もある。これほどの実力を持ちながら、テイルドラゴンからはそれほど強いツインテール属性が検出されなかったということだ」

 これには会議室にいる全員が驚いた。精神生命体である彼らには、この世のあらゆる兵器が通用しない。そのため、彼らと戦うためには属性力を核にした特殊な装備が必要になる。
中でも最強と謳われるツインテール属性は、ツインテイルズが装着している「テイルギア」にも使われており、アルティメギルが結成された理由にもなっている程だ。

 アルティメギルは、これまでその事実を利用し、侵略先の世界で最も高いツインテール属性を持つ者にその技術を流出し、自分たちと戦わせ、世界中にツインテールを流行らせた後、一気に属性力を狩り尽くす作戦を行ってきた。

 しかし、嘗て侵略した世界から、ツインテールの戦士の一人であったトゥアールがこの世界に先回りしていた事。
テイル戦士が二人に増えたこと、彼女たちにドラグギルディが倒されてしまったことなど、予想外の展開もありその作戦は潰えてしまった。

 だが、テイルドラゴンからは、そのツインテール属性が、テイルレッドやテイルブルーほど強くは検出されなかったのだ。

 では、彼は何故ここまで強力な力を持っているのか、エレメリアン達の中にそんな疑問が渦巻いていた。

 やがて、そんな会議室に一体のアルティロイドが入室する。

「モケ!モケケッ、モケモッケー!!」
「おお、解析が終わったのか!」

 スパロウギルディは早速、解析班から送られてきたデータをモニターに表示する。一つはテイルドラゴンについて
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