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カーク・ターナーの憂鬱
第22話 その頃 船長とオーナー
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ら気づいたわけだ。

「捕虜のまんまじゃ、敵国人のままだ。帝国を捨てて、エコニアに住もうって思ってもらって初めて真の勝利よ!オレンジ、俺は俺で、戦争してるぜ。おめえさんも頑張れよ!」

遠い首都星系で、士官学校で励んでいるであろう元従業員に思いを馳せながら、独り言をつぶやく。経済成長が進めば、首都星系の開発支援事業が無くても、惑星独自に開発予算を捻出できるようになる。大規模緑化事業が中止され、エコニアの地表の多くは荒れ地のままだった。でも自分たちの頑張り次第で、エコニアを緑溢れる惑星にできるかもしれない。
そう思っているのは俺だけじゃないはずだ。捕虜の同化政策がうまくいけば、エコニアに優先的に捕虜が収容されるようにもなる。帝国風の食材の差し入れは、決して安くはない投資だが、エコニアの将来に必ずプラスになると信じていた。
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