第四幕その九
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「美味しいだけじゃなくて」
「とても身体にいいんですよね」
「栄耀の塊みたいなもので」
「食べていますと」
「もうそれだけで元気になれますよね」
「そうよね。じゃあ皆で飲みましょう」
ケーキもそのコーンフレークにミルクをかけたものを食べています、銀のスプーンですくってスープみたいにそうしています。
「そうして食べましょう」
「こうした食べものも」
今度言ったのはナターシャでした、今は胡桃を食べています。
「いいのよね」
「そういえば」
ここで、でした。ケーキは。
ふとパーティーに出ている食べものや飲みものを見てこんなことを言いました。
「メニューは甘いものが多いわね」
「ああ、そのことだね」
ピンクの子熊が答えました。
「僕達はぬいぐるみだから食べたり飲んだりしないけれど」
「それでもなのね」
「熊だからね」
この生きものだからだというのです。
「熊は甘いものが好きだね」
「だからなのね」
「皆におもてなしとして出すものも」
「甘いものが多いのね」
「そう、特にね」
ここで、でした。
皆の前に蜂蜜や蜂蜜をたっぷりとかけたパンやお菓子、果物が出て来ました。そのメニューを出してです。
子熊は笑顔でお話しました。
「これだよね」
「蜂蜜は熊の大好物だからね」
ラベンダー熊も皆にお話します。
「だからだよ」
「出してくれるのね」
「熊はお魚とかも好きだけれど」
それでもというのです。
「甘いものが好きだからね」
「そちらを優先したのね」
「そうだよ、栗と」
見れば茹でたそれや天津甘栗もあります。
「そのお菓子もあるしね」
「熊は栗も好きだね」
臆病ライオンがこのことを指摘しました。
「そういえば」
「そう、だからね」
それでというのです。
「こちらも用意したんだ」
「食べなくても熊だから」
「わかるからね」
熊の好きなものがというのです。
「だからよ」
「用意してくれて」
「食べて飲んでもらうよ」
「この美味しさは」
何といってもとです、ケーキは蜂蜜をジャムみたいにたっぷりと塗ったパンを食べながら言いました。
「本当に素敵で」
「遠慮せずに食べてくれるね」
「是非」
「じゃあ私も」
ナターシャもそっとそのパンを手に取って食べて言いました。
「いただきます」
「そうしてね、では我々は皆が楽しく飲んで食べるのを見て」
クマセンターの熊達は食事を摂りません、それはぬいぐるみだからです。そしてそのぬいぐるみとしてこう言うのです。
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