第8章:拓かれる可能性
第255話「情報整理」
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
「……っと、このように今は正気だ。今の緋雪や司なら、洗脳されてるかどうか見分ける事も出来るだろう?」
「……うん。イリスの“闇”は感じられないよ」
「洗脳状態のお兄ちゃんをずっと視てたからね。もう、見分けられる」
話が少し逸れた所で、優輝がソレラとエルナに視線を向ける。
話の軌道を戻すついでに、次に移るようだ。
「妹のソレラは既に知っているだろうから、私だけだね。私はエルナ・ズィズィミ。ソレラの姉であり、姉妹で一つの神だ。私が“守る性質”、ソレラが“守られる性質”で、お互いに影響し合っている」
「“守り守られし女神姉妹”……それが彼女達の事よ」
「……なるほど……」
優奈の補足に合点がいったようにクロノは呟く。
実際、エルナがソレラを庇う形で力を発揮していたため、納得がいったのだ。
「私の場合、洗脳を解く事が出来たのは姉妹神の特性にあります」
「姉妹……まぁ、兄弟も同じだけど、さっき言った通り二人で一つの神だからお互いに影響し合う。……片割れに異常があれば、それを察知する事も出来るし、正常に戻そうと自浄作用が働く」
「結果、タイミングこそギリギリでしたが、正気に戻る事が出来たのです」
「私がソレラの場所に来れたのは、姉妹神である事と“守る性質”のおかげだね。ソレラ限定だけど、世界を隔てて転移出来る」
妹であるソレラを“守る”ために、エルナは世界の壁を無視して転移出来る。
今回もそれを利用してソレラの下へ転移したのだ。
「これで全員……いや、後三人いるな」
「え……?」
これで全員自己紹介は終わったはずだと、緋雪は思う。
それなのに、優輝は後三人いると言い、三人分の場所を開けた。
直後、その場所の空間が“回った”。
「っ……!」
現れたのは、仙人を思わせる容姿の白い髪と髭を生やした老人と、それぞれ赤と青の髪色が特徴的な二人の女性だ。
「あ、あの人って、確か……!」
緋雪は老人を見て驚く。
その老人は、記憶が確かであれば自身を転生させた神だからだ。
「その人達は……」
「イリス達を撃退した後、神界への道を封印してくれた人達だ。……同時に、父さんと母さんを助けてくれた恩人でもある」
視線が優輝の両親である優香と光輝に集まる。
二人も、“その通り”だと答えるように頷いた。
「天廻じゃ。“廻す性質”を持っておる」
「サフィア・スフェラと言います“蒼玉の性質”を持っています」
「ルビア・スフェラと言いますー。サフィアちゃんの姉で、“紅玉の性質”を持っていますよー」
それぞれが自己紹介する。
三人共、見た目に相まった口調をしていた。
「神界への道
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ