暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0021話
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ルがあるだろう? あれのおかげで、彼女はまだ生きているんだよ」

 喋ってる途中で琴線に触れるものがあったのか、段々と興奮していく。
 その顔はつい数分前までとは違い、狂気的な何かを感じさせる。

「……もういい、分かった。……外道が」

 今度は指を鳴らす事なく、スライムを動かす。
 スライムは俺が命じた瞬間、1秒も掛からずにその身を刃と化して所長の身体へと殺到した。
 水銀のその身体は超高速で動く事により、オリハルコニウムですら切り裂く事が可能だ。人間である所長の身体は特に抵抗する事もなく数十に分解された。
 興奮したまま逝けたのだ、外道にしては幸福な最期だっただろう。

「さて、証拠はこれでいいな。後はT-LINKシステム関連の情報か」

 部屋にあったコンピュータや書類を手当たり次第に空間倉庫の中へと突っ込むと、部屋に残っているのはソファやデスク等に肉片になってしまった所長の死体、そしてシリンダー。

「……このまま生かしておくのは逆に残酷、か。ならせめて俺の糧となって逝ってくれ」

 スライムでシリンダーを覆い、そのまま吸収する。













 ドクンッ

 途端、リョウトを吸収した時と同じくナニカが無理矢理身体に流し込まれているのが分かる。
 リョウトに続いて2度目の能力吸収だというのに、身体にナニカを注入される違和感はどうしても慣れない。
 床にうずくまる事1分くらいだろうか。こちらは前回と違い行動可能になるまでの時間がかなり短くなっている。
 深呼吸を1つし、脳裏にステータスを表示させる。
 スキルの欄にあるのは『念動力LV.7』の文字。

「せめて、来世では幸福な人生を」

 数秒だけアヤの冥福を祈り、所長室から出て行った。
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