第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第50話 シスターウォーズ エピソード3/4
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ドールの攻撃に対処出来るのか。
「ご指名ありがとう♪ でも私も嘗められたものだよね」
そう言って勇美はウィングして見せた。その態度には余裕がある。
「強ガリハ大概ニスルンダナ!」
下等生物を見るような目で勇美に言うフランドール。いや、現にフランドールに取り憑いている存在は勇美等下等生物以外の何物でもなかったのだった。
「いいえ、強がりじゃないよ♪」
そして勇美は自身の分身の機体へと念を送った。
それに応えるかのように、機体はモーター音を放ち、勇ましく猛け始めたのだ。
「頼むよ、シールドエアフォース!」
勇美がそう言い放つと、それは動きを見せた。
そこに敵の弾幕が襲って来たのだ。すると、すかさずシールドエアフォースは主人である勇美の前に文字通り飛んで駆け付け、その身で弾幕を受け止めたのだった。
その瞬間、パキンという小気味よい音だけが辺りに響いたのだ。そう、星の弾が砕ける音だけが……であった。
つまり、それは勇美の操る飛行装甲には傷一つ付けられていない事の証明であったのだ。
「何ッ……!?」
これにはフランドールは驚愕するのだった。自分の空間を操っての自慢の弾幕、これをいとも簡単に防がれてしまったのだから。
暫く唖然としていたフランドールであったが、気を切り換えて言い放った。
「ヤルナ、ダガマグレガ何度モ起コルト思ウナヨ!」
「まぐれかどうかはこれから分かるよ♪」
そんなやり取りの最中にも、星の弾は容赦無く勇美に襲い掛かっていたのだ。
「マッくん、頼むよ!」
勇美のその言葉を合図にするかのように、マックスはモーター駆動音を鳴り響かせた。
そして、次の瞬間であった。マックスは先程のように瞬時に飛び、次なる弾をその身で受け止めて見せたのだ。
特筆すべきは、それが連続して行われたという事である。
まるで巣を守る勇猛な蜂の如く懸命に宙を舞いながら主である勇美を守ったのだ。
それをマックス一機で行ったのだから、その素早さはいかに常軌を逸しているかという事であろう。
余りにも俊敏な動きをする為に、勇美の周りにはマックスの残像の数々が浮かび上がる事となっていた。
「これは……面白いわね」
レミリアは非常に興味深げに呟いた。それは彼女がある事に気付いたからだ。
レミリアは高い力と素早さを兼ね備えたのが強みであり、それが彼女の誇りであるのだ。
だが、今勇美が操っているのは、言うなれば『守りと素早さ』を兼ね備えた存在と言えるだろう。
これは中々お目に掛かれないものと言っていいだろうから。どうしても守りを固めると鈍足になりがちというものだ。
だが、勇美のそれは守りと速さの宿命を無視するかのような反則な存在なのであった。
レミリアは思った。依姫の洗練された神降ろし
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