第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第50話 シスターウォーズ エピソード3/4
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かって来たのだった。
「コレデ終ワリダ」
フランドールは歪んだ笑みを浮かべながら勝利を確信した。
それは今のレミリアの槍の扱いを見て、これなら次に続く光の群れには到底対処出来ないだろうと、彼女の意識を乗っ取った存在は判断したのだった。
そして、レミリアに容赦なく光の弾幕は襲い掛かっていった。
確かに、これ程までの攻撃の勢いであれば、レミリアに命中する弾も多く出てくるだろう。
だが、レミリアは一切たじろいではいなかった。
「甘いわね」
そう言い放つと、レミリアは手に持った槍を、軸を中央に持ち回転させたのだ。
それにより無数に迫っていた弾はその回転する槍に次々に飲まれて、脱穀機に入れられたかのように綺麗に刈り取られていったのだった。
「何ダト!?」
その、先程まで見せていなかったレミリアの槍捌きにフランドールは驚愕してしまった。
「驚いたかしら?」
レミリアはにんまりと笑ってフランドールを見据えた。
「まあ、これは私のオリジナルじゃないんだけどね」
言ってレミリアは、後方で見守っている依姫へと目配せした。
そう、これはかつて月での依姫がレミリアのスペルの『千本の針の山』を防いだ時の刀捌きと同じ要領なのであった。
「技真似は魔理沙の十八番なんだけどね」
そう言ってレミリアはおどけてみせる。
一般的な観念から言えば、かつて自分に敗北を味あわせた者の技を真似るのは自尊心が許さないだろう。
だが、レミリアは自分が力の向上の為なら、そのような安っぽい自尊心など、どんどんかなぐり捨てる意気込みがあるのだった。
使えるものは敵であっても味方であっても利用する。それがレミリアのモットーなのである。
それを依姫も微笑ましく見ていた。
「あの子、粋な事をしてくれるわね」
さすがは、遊びの範疇ではあるが、私に喧嘩を売った存在だと。
そんな子だからこそ、これ位やってくれた方が面白いものだと依姫は高揚感を噛み締めるのだった。
そのようにレミリアの振る舞いを楽しんで見ていた依姫であったが、対して面白くない思いをしていた者がいたのだ。
「チッ……」
他でもない、フランドールである。
彼女に今取り憑いている存在は正に、敵の奮闘は憎悪の対称でしかないのだ。故に今彼女に渦巻いているのは、純粋な不快感のみであった。
だが、彼女はここである程度気を持ち直す。
「ダガ、モウ一人ノ方ハドウカナ?」
コールタールのようにこびりつくような邪な笑みを浮かべながら、フランドールは視線をレミリアとは別の存在に向けた。
そう、勇美である。レミリアは依姫から譲り受けた槍捌きで見事にいなしているが、勇美の方はどうなるだろうか?
彼女にはレミリアのような優れた身体能力は存在しないのだ。そんな彼女が今のフラン
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