第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第50話 シスターウォーズ エピソード3/4
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のだ。
正に星々という表現が馴染む、無数の光の弾が空から、まるで隕石の如く降り注いだのだった。
「これが、空間を破壊して夜空を作り出した相手の狙いか!」
レミリアは苦々しげに漏らした。
──全くを以て、今のフランドールを借りた存在は規格外過ぎるのだ。
「だけど……っ!」
だからといって、ここで引き下がる訳にはいかないのだ。紅魔館の平和を取り戻す為にも、何よりもフランドールを助け出す為にも。
そう思ったレミリアは念を込めると、自分の手に真っ赤な槍を現出させ、勇ましくそれを持ちながら空を切ったのだ。
「レミリアさん、やる気ですね」
その様子を見た勇美も興が乗って来た。
自分にはレミリアのような槍捌きはこなす事は出来ない。だからやれる事は限られているのだ。
そう思った勇美の行動は決まったようだ。
「【装甲「シールドパンツァー」】」
勇美は自分の分身を盾の戦車の形にして形成したのだった。
「お互い準備はいいようね」
「あっ、ちょっと待って下さい。これに手を加えますから」
「何をする気?」
予想していなかった勇美の言葉に、レミリアは首を傾げてしまった。
「まあ、見ていて下さいな♪」
そう言って、勇美は新たに追加で神に呼び掛ける。
「『イカロス』よ、その飛翔の力を私に!」
勇美が言うと、彼女が形成した装甲車両に変化が起こったのだった。
まず、戦車の代名詞の一つと言えるキャタピラがバリバリと分解されていったのだ。
そして、その代わりに機体の両端に鋼の翼が備え付けられたのである。それに合わせて機体の形状も変化していった。
そう、それは正に……。
「まるで、盾を持った飛行機ね」
そのレミリアの感想が、勇美が手を加えた装甲機の全容を物語っていたのだった。
「まあ、平たい話がレミリアさんの言う通りですね♪」
勇美はおちゃらけて言った。そして、その『名』を宣言する。
「【甲翼「シールドエアフォース」】って所ですね」
「まあ、何でもいいさ。うまくやってくれそうだからね」
レミリアも勇美の様子を見て上機嫌のようである。
そんな弾むような心でやり取りする二人の間にも、敵の攻撃は容赦なく迫っていた。
「来るわよ、勇美」
「ええ、レミリアさん」
多少浮わついていた二人であったが、ここで彼女らは気を引き締めたのだ。
グイグイ捻じ込んで来たフランドールが放つ星の凶弾。それに対してまず動いたのはレミリアであった。
「ふんっ!」
レミリアは踏み込み星々の弾目掛けて飛び込み、そこで槍を振り翳したのだ。
それに当たった星の弾は弾けるような珍妙な音を立てて粉々に砕けてしまった。
だが、それで敵の攻撃は終わりではなかったのだ。後に続く光のエネルギーの群れはまごう事なくレミリアへと向
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