第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第49話 シスターウォーズ エピソード2/4
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ヒャハハハ……」
「セイゼイ足掻け……」
「デハ、発射!」
そして、四つの砲門から紅色の砲弾が次々に発射されていったのだ。
これは、純粋に先程よりも攻撃の手が四倍となった訳である。
勇美はどうしたものかとその弾を避けながら思案していた。
「う〜ん、どうしよう?」
「私に聞かれても困るわね……」
さすがのレミリアも、これには答えを出しかねてしまうのだった。
「ですよね〜……」
それはそうだろうと勇美も納得する。
だが、このままでは埒が明かないだろう。
ここは依姫に頼るべきだろうか?
(さて……)
よけながらも勇美は思案する。
ここで依姫の助力を得るのは簡単である。だが、それはお互いに最終手段にしたい所である。
そう思い、勇美はその考えを心の奥底に仕舞うのだった。
これは、あくまで勇美とレミリアの戦いなのだから。だから、勇美自身がこの場をどうにかしなければならないだろう。
だが、生憎彼女には今しがた名案が生まれたのだった。
「レミリアさん、盾って使った事ってありますか?」
「何よ、突然?」
突拍子もない勇美の質問に、レミリアは耳から脳を引っ掻き回されるかのような変な気分となってしまう。
「いいから、答えだけでもお願いします」
「……、無いわね」
そうレミリアは答えた。その後言うのが彼女の答えである。
「私は、防御なんてまどろっこしい事は余りしないからね。攻撃は最大の防御、これが私のモットーさ」
そう言ってレミリアは胸を張って見せた。
それを見て、勇美は『サイズは私と同じ位か……』等と思ったりしていた。
人間年齢で12歳位で、14歳である私は同じ位か。勇美はそう複雑な心持ちとなるのだった。
(まあ、それは一先ず置いておくか……)
勇美は珍しく胸の事で引きずらずに済んだようだ。
その勢いに、勇美は乗る事にする。
「石凝姥命よ、お願いします」
そう言って勇美は力を借りる神に呼び掛けた。実はその際に心の中でもう一柱の神にも呼び掛けていたのだが。
そして手筈は整った。勇美は得意気にレミリアに呼び掛ける。
「レミリアさん、防御が苦手なら、攻撃感覚で行きましょうね♪」
「?」
レミリアはそう勇美に言われるが、何を言わんとしているのか察する事が出来ずに首を傾げた。
そんなレミリアに対して、勇美の懐が光輝き、そこに色々な部品が集まっていったのだった。
「何が起こるのかしら?」
そう思うとレミリアはいつの間にか楽しくなって来たのだった。
何でも楽しんでやる。それがレミリアの強みなのだ。
だが先程までは狂乱し豹変したフランドールの圧倒的な威圧感と脅威に押され、紅魔館の家族がいなされるのを目の当たりにしてレミリアは自分を見失いかけていたのだった。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ