第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第45話 天上の鎧:前編
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なる程のものである。
それ程の規模の衝撃が地を這い勇美を襲った。
当然勇美はシールドパンツァーを繰り出して防御体勢に入っていた。だが、足元から襲う力にはいくら盾を構えても無力なのであった。
「きゃあっ……」
敢えなく勇美はバランスを崩し、悲鳴と共に地面に倒れてしまった。
地に体を投げ出されてしまった勇美。それはスカート丈の短さからスラリと伸びる脚部も例外ではなかったのだ。
「……」
それを見て天子は思う──何て目のやり場に困るんだと。ぶっちゃけエロい。
同じスカート丈での服装でも、洋服とは勝手が違った。和服には普通、脚を出さずに手堅く包み込んでいるというイメージがあるからだろう。
天子は負けたと思った。胸が無くても色気を演出する事は可能なのだと。そんな事は当の今の勇美の知った事ではないが。
気を取り直し、天子は勇美に向き直る。今の状況だと、正に見下ろしている形であろう。
「うぅ……」
だが、そんな状況でも勇美は健気にも立ち上がったのだ。
ああ、その意地らしく体を押して足を持ち上げる様も生足の魅力を引き立てているなと天子は思いかけたが、何とかその煩悩を頭の片隅へと追いやり勇美に言葉を投げ掛ける。
「まだやるつもり?」
高飛車であるなと思いつつも天子は胸を張った。
自分は緋想の剣の力で完全回復した。それに対して相手は力を多分に使ったのに敵を倒せなかったばかりかダメージまで無効にされ身も心も張り詰めている状態なのだ。
故に天子の優位は揺るぎないのだ。
天子がそのように思っていると、勇美がおもむろに言葉を発する。
「天子さん……『パンツ脱いでいいですか?』」
「んなっ?」
この瞬間、天子は頭と目の中で何かが弾けるような体感を味わってしまった。
そんな中彼女は一つ確信する。
今まで勇美の和服から覗く生足が気になって仕方がなかったのは、和服を着る際には西洋の下着を着けないのが正式である事実があったからだと。
だが、幸い彼女はパンツは穿いていたようだ。天子は一先ずそれに安堵する。
しかし、問題は他に差し迫っていた。あろう事か勇美はそれを脱ごうとしているのだ。
そんな危ない事をさせる訳にはいかない。ネチョもいい所だ。
「だ、ダメに決まってるでしょ! 第一パンツ脱いでも強くなったりしないわよ!」
「でも、パンツ脱げばこの状況が何とかなりそうなんですよね」
「ならん! せいぜいスースーして気持ちいいだけよ!」
天子は完全に煩悩に捕らわれてしまった。緋想の剣は使えても、夢想は祓えなかったようだ。
すっかり脳味噌の中がぴんく色の物で侵食されて取り乱してしまった天子。
その様子を勇美は黄金色に光らんばかりの眼光で見据えていた。
思考を掻き乱されている天子。そこにどこからと
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