第一章
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怖いお姉ちゃん
村山津々慈は茶色の髪の毛をおかっぱにしている、大人しい感じの目で口は小さい。背は一五九位でスタイルは普通といったところだ。
今は中学三年受験生なので勉強に忙しい、それで家に帰ってもだ。
勉強家すぐに塾に行く日々だ、この日は塾がなくすぐに勉強にかかるつもりだった。
だが家に帰ると小学一年の妹杠がテレビゲームをしていた、それで妹に声をかけた。
「ゲームしてるの」
「ああ、おかえりお姉ちゃん」
妹はゲームをしつつ姉に顔を向けて挨拶をした。
「今帰ったの?」
「只今、それであんたそのゲーム」
「面白いよ、お姉ちゃんもする?」
「勉強あるから。というかね」
姉は妹に問うた。
「宿題したの?」
「まだだけれど」
「ゲームはいいけれど」
してもというのだ。
「けれどまずはね」
「宿題?」
「それしなさいよ」
こう言うのだった。
「いつも言われてるでしょ、さもないとね」
「まさか」
「そうよ、可憐お姉ちゃん怒るわよ」
二人の従姉で婦人警官をしている彼女がというのだ。
「宿題しないで遊んでるって聞いたら」
「そ、そうよね」
杠は津々慈の言葉に真っ青になって応えた。
「それじゃあ」
「そう、ゲームは一時中断して」
姉は妹に言った。
「まずはね」
「宿題ね」
「お父さんお母さんは怒らなくてもよ」
二人の両親はかなり呑気な性格で温和だ、多少のことでは怒らない。
だが同居母親が家が近いからと住ませている可憐は違う、何事にも厳格で怒ると鬼の様に怖いのだ。
それでだ、津々慈も杠に言ったのだ。
「お姉ちゃんは怒るから」
「それじゃあ」
「いいわね」
「うん、宿題するわ」
杠は姉の言葉に素直に頷いてだった。
ゲームは一時中断して自分の部屋に戻った、そして津々慈もだった。
自分の部屋に入って受験勉強に入った、とにかくだ。
二人にとって従姉は恐怖と規律の象徴だった、それで妹は姉に尋ねた。
「何で可憐お姉ちゃんあんなに怖いの?」
「昔からああした人だったのよ」
「そうだったの」
「そう、高校生大学生の頃からね」
それこそというのだ。
「物凄く真面目で厳しくてね」
「ちょっとしたことで怒ってたの」
「ああしてね」
「物凄く」
「そう、昔からひっぱたいたりはしなかったけれど」
それでもというのだ。
「親戚の中でもね」
「怖かったの」
「一番ね」
「そうだったのね」
「婦人警官になったのはよかったわ」
天職だったとだ、津々慈はこうも言った。
「本当にね」
「お巡りさんって皆あんなに怖いの?」
「悪いことをした人にはね、けれどね」
それでもとだ、津々慈は妹に話した。
「お姉ちゃん
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