第十四章〜東軍参戦、そして真相へ〜
第七十二話
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た。
「お前九州にまで行ってたのか!?」
え、ちょっと待ってよ、何なのその反応。おかしくない?
ちゃんと連絡取ったじゃないの、今安芸にいますって。
「え、だって毛利のところにいた時に、小十郎宛に文を送ったんだけど」
「……そのようなもの、届いておりませぬが」
訝しがる小十郎に、私は一つの可能性が頭に浮かぶ。
……あの野郎、折角したためた文を握り潰しやがったな? サンデー毛利め……絶対に許すまじ!
「……お前一体何処ほっつき歩いてたんだよ。甲斐に行って加賀に行って、その後は」
「ええっと……明智に捕まって、その後ホンダム……じゃなかった、本多殿に崖から叩き落されて
動けなくなったところを竹中さんに助けてもらって、その後は毛利のところに行って、元親殿のところに行って、
ここに来て小田原城で行き倒れて合流しました」
素直にそう白状したら、政宗様が呆れた顔をして溜息を吐いた。小十郎も頭が痛いという顔をして溜息を吐いている。
「……石田の奴がお前を見て退いたと聞いたが」
「竹中さんに恩を売ったからだと思いますけど」
小十郎の眉間に皺が寄ったのを見て、私はいよいよヤバイかな、という気になり始めていた。
でもここまで話しちゃったらもう私に逃げ場は無い。
「恩、というのは?」
「……えーっと、城攻め手伝って、竹中さんが危うく切られそうになったところを助けた」
ちょっとお前そこに座れと政宗様に言われて、素直に正座をする。
小十郎も眉間に深く皺を寄せており、二人からがっつりとその場で説教されました。
いいじゃないのよ、恩を売ったお陰で今こうして生きてられるんだからさぁ……。
……まぁ、豊臣秀吉と引き合わせるきっかけを作ったのは私ですが。
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