暁 〜小説投稿サイト〜
オズのケーキ
第三幕その八

[8]前話 [2]次話
「そしてね」
「お会い出来ますね」
「そうだけれど」
「そうした人達は住んでいる地域が限られていて」
「オズの国にずっといても」
「お会いする機会は限られていますね」
「例えば人魚がそうね」
 王女はナターシャにこの人達のお話もしました。
「貴女達も人魚の女王様にお会いしたわね」
「ジュリア=ジャムさんと一緒に冒険した時に」
「そうだったわね、けれどね」
「人魚の人達は海にいますね」
「川や湖に行くことも出来るけれど」
「水辺から離れられないですね」
「そこはどうしようもないの」
 人魚の人達はというのです。
「だった足がお魚でしょ」
「そうですね」
「だからね」
「水から離れられないですね」
「だから住んでいる場所も限られているの」
「そういうことですね」
「そして他の種族の人達も」
 人魚に限らずというのです。
「住んでいる場所が限られていることが多いの」
「そういうことですね」
「私達は何処でも住もうと思えば住めるけれど」
 またフェアリーの女の子がお話してきました。
「エルフの人達と同じで」
「それでなのね」
「そう、住むところはね」
 それはというのです。
「森が好きでそこで採れるものや空気、お水が好きだから」
「森の中に国があるのね」
「砂漠に住むフェアリーはいないでしょ」
「聞かないわね」
 実際にとです、ナターシャは答えました。
「そういえば」
「砂漠でもオアシスに住めるけれど」
 それでもというのです。
「やっぱりオアシスよりもね」
「森の方がいいのね」
「ずっとね、だからね」
「貴女達のお国も森にあるのね」
「そうなの」
 こうお話するのでした。
「私達の国も」
「それじゃあ」
「そう、そして」
「そして?」
「このことは他のフェアリーの国も同じよ」
 女の子の国だけではないというのです。
「やっぱり森の中に国があるの」
「それでそこで暮らしているのね」
「そうなの、本当に森を離れると」
「生きていけても」
「馴染めないの」
「本当に森が好きなのね」
「ちなみに好きな食べものは甘い果物よ」
 女の子は笑って好物のお話もしました。
「フェアリーは」
「果物ね」
「甘いのならお野菜も好きよ。ミルクも好きだし」
「甘党なのね」
「基本ね。けれどパンやチーズも食べるし」
 そうしたものもというのです。
「雨露も好きなの」
「そうしたものもなの」
「そこは妖精だから」
 だからだというのです。
「好きなの」
「ポリクロームさんみたいね」
「あの娘とお友達なのね」
「実はそうなの」
「私達もお友達よ」 
 女の子はナターシャに笑顔で答えました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ