第十三章〜片倉の鬼子〜
第六十七話
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とを言うと、小十郎が言葉を詰まらせている。
流石にこの反応には私の方が驚いちゃった。結構当てずっぽうで言ったんだけど、マジだったのかよ。
「え、まさか本当に悪い遊びばっかりやってたの?」
「そ、それは……」
言いよどんでいる小十郎は、間違いなく悪い遊びをやっていたと言っているようなもんだ。
こんな小十郎を苛めないわけにはいかないとばかりに、政宗様がにやりと笑って小十郎を突いてくる。
「おい、小十郎。お前、堅物に見えて結構やることはやってたんだな」
「む、昔の話にございます! 今はそんな不埒なことはしておりませ」
うっかり口を滑らせたとばかりに、かなり気まずそうな顔をして小十郎が自分の口を押さえていた。
おいおい、今“不埒なこと”って言ったよね。不埒って、まさか……
「……まさか、その辺の女とっ捕まえて、強姦してたりとか」
「しておりません!! いくら荒れていたとはいえやって良いことと悪いことの区別はついております!!」
なら良いけど……ってことは、相当派手に女囲ってたな? そうかそうか、小十郎も男だったのか。なるほどなぁ……。
ついつい生温かい目で見てやれば、小十郎がかなりばつが悪そうな顔をして私から目を逸らしていた。
政宗様のこの様子にはニヤニヤしながら見ているし。いや〜、弱味握られちゃったねぇ。
何となく小十郎が気まずいという空気を放つ中、私達は町の鍛冶屋へと到着した。
「おっちゃん! 久しぶり〜!」
「おお! 久しぶりじゃねぇか! 一年ぶりくらいか?」
入るや否や、鍛冶屋のおっちゃんとハイタッチをする私を、政宗様と小十郎が呆れた目で見ている。
お市は……よく分からない。
鍛冶屋のおっちゃんとは初めて会った時から何だか馬が合って、そこそこの身分になった今でも
近所のおっちゃんと悪ガキみたいな感じで仲が良い。
女の話でおっちゃんと盛り上がったりする私を、小十郎が何処か冷めた目で見てくるんだけどもさ、
このくらいやれなきゃあんな男ばっかでむさくるしい城で働いたり出来ませんよ。
政宗様が手渡した六爪をおっちゃんが一つずつ確認をしている。
次第に渋い顔になっているところを見なくても、酷い状態だってのは分かる。
「政宗様が短期間でここにいらっしゃるとは……余程無茶な使い方しましたね?」
「……まぁ、結構な相手と手合わせをしちまってな。お陰でこの様だ」
ぱっきりと折れた六爪を手にとっておっちゃんに見せている。おっちゃんもまた渋い顔をしてそれを受け取って溜息を吐いていた。
「……政宗様、あんまり雑な扱い方してると、こいつに愛想尽かされますぜ?」
政宗様はばつが悪そうな
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