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ドリトル先生の野球
第三幕その九

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「メジャーでも二人しかいなくて」
「到達しそれも第一位になるなぞ」
「絶対に無理なものでしたが」
 それでもというのです。
「イチロー選手はです」
「それを成し遂げましたね」
「だからですね」
「絶対ということはないので」
「四百勝もですか」
「そしてホームランや盗塁も」
 こちらの記録もというのです。
「何時かです」
「記録を塗り替える人がですね」
「出て来て」 
 そしてというのです。
「新たな記録を残す」
「そうした人が出るのかも知れないですね」
「僕はそう考えています」
「どの様な記録も絶対のものではないですか」
「何があろうとも」 
 それこそというのです。
「そうかと」
「ではイチロー選手の記録も」
「何時か更新する人が出るかも知れないです」
「それが記録ですか」
「そう思います、そして記録はどんどん塗り替えらていき」
 そうしてというのです。
「塗り替える度に人が成長していきます」
「よりよくなっていきますか」
「あらゆることで。人の進化は続き」
「どんどんよくなっていきますか」
「悪くなることもあるでしょうが」
 少し苦笑いも浮かべてです、先生はこうも言いました。
「ですが」
「全体的に見てですか」
「よくなっていって」
 そしてというのです。
「進歩していきます」
「スポーツでもですね」
「学問でも。この世の全てのものは」
 まさにというのです。
「そうしてです」
「進歩していって」
「素晴らしいものになっていきます」
 こう監督さんにお話してでした、そのうえで。
 先生達は監督さんとお話しつつです、そうして。
 野球部の練習を見続けました、それが終わってからでした。
 研究室の戸締りをしてからお家に帰りました、その後で皆に笑顔でお話しました。
「今日はいいもの観られたわね」
「そしてお話も出来たね」
「いい選手を観られたし」
「怪我や活躍のこともお話出来て」
「記録のことも」
「僕もそう思うよ、やっぱりね」
 先生はトミーが作ってくれたお好み焼きを切ってご飯のおかずにしながら皆にお話しました、お味噌汁にキャベツの千切りもあってお好み焼きの上にはおソースにマヨネーズ、鰹節と青海苔そして紅生姜があります。
「スポーツ選手は怪我をしない」
「そのことが第一だね」
「何といっても」
「スペックが高いことは絶対にしても」
「何につけてもね」
「怪我をしないことだね」
「そう、怪我をして」
 そしてというのです。
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