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彼願白書
at sweet day
ツークツワンク
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ブルネイじゃなくて魚釣島だと思うがな。それは霞もだろう?」

「当たり前じゃない。ブルネイには直接恨みはないけど、魚釣島には恨みしかないもの」

霞と呼ばれた少女はあっけらかんと答える。

「まったく、どうにもこうにも面倒なことばかり……蹴れば内務省と殴り合いか……」

「内務省はこっちを味方だと勘違いしてるから、殴り合いになったら、きっと面倒どころじゃないわ」

「仕方ない……差し戻して各鎮守府受け持ちのパトロール範囲の変更とかで、ブルネイをカバーするように一部修正させてから通すぞ。これでブルネイが文句言ってきたら『ここまで配慮して組んだ計画を蹴るとはどういうことだ』と更迭も狙えるしな」

「今から軍令部に差し戻したら、また夜明かしになるじゃない……」

「悪いが今夜も付き合え。出前、今日も好きに頼んでいいから」

「当たり前じゃない。奮発してもらうわよ」

そう言って、霞は元帥の執務机の脇に並ぶ自分のデスクに向かう。
なんとか夜明け前には片付けたいところだが、今日も執務室で夜明けのコーヒーを飲むことになりそうだ。
夜明けのコーヒーは執務室じゃなくて、ベッドサイドで飲みたいところだが、今夜もそれは叶わなそうだ。
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