第16話 千堂のパーフェクトしょっかー教室
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が世界を変える為に戦ったのに対してこちらは親族の為とより親近感と好感が持てた。
きっと素晴らしい人徳者なのだろう。
「それに妹を救う目的の為なら医学や生物学は勿論、占星術や催眠術などのオカルト方面も貪欲に学んでいたと言う。またショッカーに招かれた後は得意の改造技術で多くの優秀な人材を怪人にしたそうだ」
努力を惜しまず、ありとあらゆる学問を学ぶ進取の精神にレレイは感銘を受けた。
尤も医学、生物学ならまだしも占星術や催眠術で妹の命を救えるとは到底、思えなかったが……。
「ちなみに改造人間となってからは宇宙から隕石を降らせることができるって話だが…」
「「「プッ!!」」」
これには3人とも吹き出した。いきなり非現実なパワーワードが飛び出したからだ。
それからロウリィがふと、『規律を重んじる厳格な完璧主義者』の肖像画に視線を移して「あら?」と少し高い声を上げた。
というのもその絵にはロウリィ達がオ・ンドゥルゴ基地で何度か会ったことがある人物が描かれていたからだ。
「あれ?このおじさまは基地にいた…」
「ああ、ゾル大佐だ」
「え!?あのおじさんも大幹部なの!?」
レレイやテュカからすればゾル大佐は服装の乱れや風紀に小うるさい少し偉いおじさんくらいにしか見えないが千堂ら、ショッカー側の人間にしてみれば人間国宝、いやそれ以上の人物である。
「ゾル大佐は昔あった西の大国に仕えていた軍の大佐で祖国を守る為に必死に戦った英雄だ。その当時、自ら志願して改造人間となり、鬼将として敵軍に俄然と立ち向かった。
彼が変身した狼男の姿は敵を震え上がらせたというからいかに大佐が強いかが分かるな。結局、大佐の祖国は敗戦し、滅んでしまったが大首領様に『優秀』と判断された大佐は生き残った部下達と共にショッカーに招かれたそうだ。
今、着ている軍服と階級もその時のものを引き継いでるんだとか」
「なるほどォ、オジサマもかなり強かったのねェ。それに軍服と階級をそのまま使うなんて余程、自分の祖国に誇りを持っていたのねェ」
そうだな…、と千堂は落ち着いた優しい口調で言って続けた。
「統一直前までは敗戦国側の将ということもあって戦勝国側による一方的な情報操作で極悪人扱いされていたんだそうだ…が、統一後はショッカーの尽力で厳格に規律を重んじ、対侵略勢力から祖国を守ろうとした英雄として名誉回復が果たされたわけだ」
『極悪人扱いをされていた戦争の英雄が名誉挽回し、人々からまた崇められるようになった』
地獄大使らに勝るとも劣らない成功譚である。それを聞いて彼女らのゾル大佐に対する尊敬度が上がった。
自らの預か
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