第16話 千堂のパーフェクトしょっかー教室
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次にこの世界で崇められている御方達だ」
千堂は尊敬と崇拝の眼差しでそれらの肖像画を見つめる。彼ら、大幹部はいわば大首領様に仕える『神官』。この世界ではそんな方々に尊敬の念を抱かない方がおかしいのだ。
「ふーん、じゃあ、あの変わった頭の飾りをした人は何ていうの?」
ロウリィはツタンカーメンを思わせる被り物をした男が描かれた肖像画を指差して尋ねた。
「ああ、その御方達は地獄大使と言って…」
「地獄!?なんか怖い名前!!」
「いやいやそんなことないぞ!!それに『地獄大使』っていうのはあくまで公式の"敬称"であって本名はダモン様というからな!!」
千堂は偉大なる大幹部、地獄大使のイメージを守るべく必死に熱弁する。
確かに大幹部達は見た目や名前が多少、恐ろしい方が多いがショッカー、ひいてはこの世界にに与えた功績は計り知れない。そのことを知ってもらいたかった。
「でどんな人なの?」
ちょうどロウリィが尋ねてきたのでこれはチャンスだと思い、説明しようとする。
「この話をする時には彼の従兄弟である『暗闇大使』ことガモン様の話もセットでする必要があるが……」
千堂は顎に手を当ててどう話せば分かりやすく地獄大使の『偉業』が伝わるかを考えた。
一方、レレイ達、異世界の3人の少女達は『地獄』や『暗闇』という明らかに不穏な単語が連発していることにこれからの説明に一抹の不安を感じていた。
「うーん、俺は軍人だからな。断片的だったり、大まかにしか話せないから地獄大使様の凄さを上手く伝えることができるかは分からない……が」
これは異世界人のショッカーのイメージに関わる重大な仕事である。また、ここでレレイ達相手に分かりやすい説明ができないようならこれから日本世界で行われる記者会見の質疑応答役など到底、不可能だろう。
千堂は自分を奮い立たせると少し咳払いをしてから静かに語りだした。
「……これから話すのは2人の男が自分達の運命を…そして世界を変えるべく立ち上がった話」
レレイ達にとっては意外だった。
もっとおどろおどろしい感じの話かと思ったが千堂が思いの外、面白そうな始まり方をしたからだ。いい意味で思っていたのとは違っていた。
「地獄大使ことダモン様と暗闇大使ことガモン様は従兄弟同士だったんだ」
なるほど、親戚同士なのか、どうりで名前が似てる訳だ。レレイは納得した。だがこの時点ではまだそこまで関心を持っていないようだった。
「彼らはスラム…異世界でいうところの貧民街で生まれ育ったんだ。それ故に幼い頃から侮蔑と迫害にまみれた生活をしてきたらしい。また、彼らの両親は幼い頃に既に他界していて頼れる相手
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