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カーク・ターナーの憂鬱
第3話 別れ
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の将来を諦めざるを得ない状況に追い込む自由惑星同盟の有り様に、俺は憤りを禁じえなかった。そしてただでさえ、ターナー家としても恨みがあるバーラト系に、改めて自分が立場を得た際には、ツケを払わせてやりたいとも思った。

「疲れてるだろうに、こんな話を聞かせてごめんよ。ただ、カークには僕から話しておきたかったからね。オーナーに伝票を届けるまでが今日の仕事だよ。よろしくね」

トーマスから伝票を受け取り、配送車に乗り込む俺だったが、今までで初めて、トーマスが差し入れてくれたミルクを初めてその場で飲まずに持ち帰ることになる。この数日後に、入隊のためにエコニアを旅立つトーマスを簡易宇宙港まで見送りに行くのだが、誠実な俺の兄貴分とは、文字通りこれが最後の別れとなった。

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