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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第42話:三流と一流の違い
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先を突き付けてくるメデューサに、ヒュドラは両手を上げて降参の意を示した。流石の彼もここで彼女とやり合ってまで颯人達との戦闘を続行する事に意味はないと悟ったのだろう。
「分〜かったよ、俺が悪かった。今回は大人しく退こう」
「それでいい。さらばだ、明星 颯人に天羽 奏。決着はまたいずれ着けよう」
〈テレポート、ナーウ〉
転移魔法でその場から消えるメデューサとヒュドラを、颯人と奏は黙って見送った。あんな事を言っておいてなんだが、正直な話これ以上の戦闘は少しきつかったので退いてくれたのは素直にありがたかった。
…………口に出すのはプライドが傷付くので、絶対に言いはしないが。
ジェネシスの幹部2人が消え、周囲を見渡すと初手で倒した琥珀メイジ達もいつの間にか消えている。クリスと透は言わずもがなだ。
一気に静かになった(ついでに荒れに荒れた)周囲に、2人は元の姿に戻った。
「とりあえずあの2人の安全は確保された、って考えて良いのか?」
「多分な。ウィズはあの透って奴に興味持ってるみたいだったし、多分今頃は何処か敵が来ない安全な所に2人揃って連れて行ったんだろ」
「この事、旦那に報告しても良いかな?」
「良いんじゃねえの? つっても俺も今のウィズのアジトの場所知らねえから、言うだけ無駄かもしれねえけど」
話しながら颯人は右手の指輪をテレポートに変える。彼が帰還の準備をしているのを見て、奏は自然と彼に近付いた。
「そっか…………一応聞くけど、手荒な事にはならないよな?」
「流石にそこまではしないと思うぞ。軽く脅すくらいはするかもしれないけどな」
颯人の返答に、奏はそこはかとなく不安になり何とも微妙な顔をした。そんな彼女の様子に颯人は軽く苦笑しつつ、転移魔法で二課本部へと帰還するのだった。
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