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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第42話:三流と一流の違い
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。熱線の照射は数秒ほど続き、終わった時には2人の姿は立ち上る土煙で覆い隠されていた。

 あの2人がどうなったのか、注視する颯人の傍に奏が着地する。

「やったのか?」
「さぁて、どうかな?」

 一見派手に倒したようにも見えるが、そう簡単な相手ではない事を颯人は分かっていた為颯人は決して警戒を緩める事はしなかった。
 それが功を奏した。何の前触れも無く土煙の向こうから剣とライドスクレイパーが2人に向けて飛んできたのだ。

 この展開を予想していた颯人が飛んできた二つの武器を弾き飛ばすと、同時に風が土煙を吹き飛ばす。
 視界が晴れた先には、颯人の予想通り多少のダメージは負っているようだがそれでも尚健在と言った様子のメデューサとヒュドラが佇んでいた。

「ちっ、まだ元気なのかよ」
「だろうと思ったよ。この程度でやれれば世話ねえよな」
「ご期待に副えたようで何よりだよ」
「やってくれんじゃねぇか。お前ら、覚悟は出来てんだろうな?」

 まんまとしてやられた事にヒュドラなどはかなり頭に来ているようだが、ふと周囲を見渡した時透とクリスの姿が見えなくなっている事に気が付いた。

「ん? おいメデューサ! あの2人居なくなっちまったぞ!!」
「何だと!? あの体で遠くへ行ける訳が…………ッ!? そうか、ウィズか!?」

 ここでメデューサとヒュドラは自分達がまんまと時間稼ぎに嵌ってしまっていたことに気付いた。
 勿論颯人と奏はここでメデューサとヒュドラを倒すつもりではあったのだが、一進一退の攻防で時間を掛け過ぎた結果時間稼ぎをしたも同然になってしまったのである。

「どうする? このまま腹いせにこいつらやっちまうか?」
「…………いや、ここは退く。これ以上やり合えば消耗戦になる」

 少し悩んだメデューサだったが、彼女はここで撤退を選んだ。今回の彼女達の目的は透を始末する事。これはワイズマンからも命令されている事だ。それが達成できなくなった以上、無駄な事に時間を費やすことはワイズマンの意思に反するも同然である。
 ワイズマンに絶対服従のメデューサにとって、それは看過できない事であった。

「おいおい、逃げんのか?」
「こっちはまだまだ余裕あるぞ?」

 対する颯人と奏は戦闘の意思がある事を示し挑発した。正直、これ以上の戦闘は少し厳しかったのだが、このまま一進一退のまま逃げられるのが何か癪だったのだ。特に単純なヒュドラであれば、軽く挑発してやればすぐに食い付くと考えていた。
 実際、2人の挑発にヒュドラは即座に食い付く素振りを見せたが、メデューサがそれに待ったを掛けた。

「へぇ、上等じゃねぇか!」
「待てヒュドラ。貴様、ワイズマンの意思に逆らう気か?」

 言いながらライドスクレイパーの穂
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