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ナイン・レコード
ちいさなしまのおはなし
不死鳥は天(そら)に煌めいて
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ラモンの異変に真っ先に言葉を発したのだ。
アグモン達の攻撃を受けるメラモンは、ダメージを負うどころかニヤニヤと笑っている。
そして、元々大きな身体が、更に大きくなっていった。

「どっ、どうなってるんだ……!?」
「……そうか!メラモンの身体は炎だから、炎の技は利かないんだ!」
「みんなのエネルギーを吸い取って、大きくなっています……!どうしますか!?」

光子郎が尋ねるが、太一も治でさえも、いい案などない。
炎は水に弱いから、せめてここに水があればまだ手はあったかもしれないが……。

「……おい、まずいぞ!どんどん大きくなってる!」

治が叫んだ。大人より少し大きい、ぐらいだったのが、今やグレイモンと同じぐらい、いや、それ以上かもしれない。
最早、逃げ場などなかった。
メラモンが不敵な笑みを浮かべながら、崖を滑り降りてくる。
子ども達の頭が、真っ白になった。


メラモンに吹っ飛ばされたピヨモンが、痛む身体を叱咤して起き上がった。
空は、無事だろうか。震える身体を何とか起こして、空の方を見やる。
ピヨモンがやられてしまったところをまともに見てしまった空は、へたり込んでいた。

まるで、空が泣いているように、ピヨモンには見えた。

『っ、ソラ……!何よ、こんなことで、負けたりしないんだからっ!』


──護らなければ、そのためにアタシは、ここにいるんだ!!


空の腰につけられた白い機械が光り輝いたのは、その時だった。
ピヨモンを傷付けられ悲しんでいた空の心と、空を護りたいピヨモンの心が1つになった時。


想いは形になって、力が生まれる。


『ピヨモン進化ぁー!!』

は、と空は顔を上げた。光に包まれたピヨモンの身体が、大きくなっていく。

『バードラモン!!』

光を突き破って姿を現したのは、まるで不死鳥のような炎の化身。
オレンジ色に燃える羽をゆったりと羽ばたかせ、進化したピヨモン──バードラモンは飛んだ。
崖を滑り降りてきたメラモンを押し返すその力強さに、空の目が見開かれる。
地響きと、爆風に巻かれた砂埃。
その巨体に似合わない、美しい囀りが、空を心地よく包んだ。

『うぉおおおおおおおお!!バーニングフィストォオオオ!!』

バードラモンに吹っ飛ばされたメラモンは、炎の弾を連射してバードラモンに何度も投げつける。
まともに食らっているバードラモンだったが、全くダメージを受けている様子を見せない。
恐らくメラモンと同じで身体が炎で構成されているから、炎の攻撃は効かないのだろう。


大きく羽ばたく。大空に舞い上がり、メラモンから距離を取ると、ばさりと開かれた翼に幾つもの煌めきが見えた。

『メテオウィング!!』

ばさ、と翼を振
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