暁 〜小説投稿サイト〜
天才少女と元プロのおじさん
入部編
3話 いやー凄いねー、さっきの球
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言えば、そのポイントは的確なものと思われる。流石は元強豪校なだけあると、正美は感心する。むしろ、なぜ低迷したのか不思議な程だ。

 時間的にそろそろクールダウンを始めるものかと思ったのだが、詠深がベンチへ走ってきた。

 

「三輪さん、私の球打ってみない?」

「いやー、私今日ジャージ持ってきてないからー」

 

 詠深の提案にやんわりお断りする正美。

 

「だったら、部室に練習着が余ってるから、それ使ってよ」

 

 しかし、正美のプレーを見たくて仕方のない芳乃は正美の返事を聞かずに手を引く。

 

「ちょっとー、私やるなんて一言も行ってないよー!?」

「私、正美ちゃんのバッティング見たいな〜」

 

 目をギラギラさせる芳乃に押しきられ、正美は部室に連れていかれた。

 

「正美ちゃんユニフォームのサイズは?」

「??????Sだよ」

 

 正美のサイズを確認した芳乃は、着替える正美の体をじぃーっと見つめている。

 

「ねぇ、そんなに見られると着替えにくいんだけど??????」

「正美ちゃん、体触って良い?」

 

 お昼に勝手に足を触って怒られた芳乃は了承を得ようとするが、既にその手は正美へと向かっていた。

 

「やめて欲しいかなー」

「はうぅ??????」

 

――あざといなー??????。

 

 そう思いながら、今のうちにと着替えを済ませる正美であった。

 

 

 

 

 グラウンドに戻ると、部員のみんなは全員ポジションに着いていた。

 

「三輪さーん、いつでも大丈夫だよ!」

 

 正美はベンチでヘルメットを被り、バットを取るとバッターボックスに向かう。

 

「せっかく着替えたし、打ったら走るねー」

 

 そう宣言して、正美は左打席に入った。足場を確認し、外角低めのストライクゾーンにバットを1回通してからバットを構える。

 詠深は頷くと、ワインドアップのモーションから東急動作に入る。スリークォーターで投げられたボールは真っ直ぐキャッチャーミットに吸い込まれていった。

 

「ストラーイク!」

 

 審判に入っていた芳乃のストライクコールがグラウンドに行き渡る。

 

 バットは動かさなかったが、体でとったタイミングは完璧だった。ストレートは問題ない。

 

 詠深の2投目が風を切る。正美はバットを動かしたものの、ボールに当たり前にスイングを止めた。

 バッテリーには知り得ないことどが、正美は普段、1番を打つことが多い為、最初から早打ちすることはまず
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