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さすがお兄様な個性を持っていたけどキモい仮面のチートボスにやられた話
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さらに全国模試でも一位だとか」
「体力テストでは全科目同世代の記録を大幅に上回り、一年の後期からは全国模試トップ10。二年からはずっと一位。運動部からは助っ人に呼ばれ引っ張りダコ。まぁ、少し近寄りがたいのが欠点ですがね」
夕方、帰宅部である出久は独りで帰路についていた。
大会や試合の時には出久争奪戦になるほど、出久の身体能力はずば抜けていた。
野球では球速150km越えの球を平然と投げ、バスケではどんな場所からもゴールを決めしつこいマークもすぐに振り払う。陸上では全競技で、中学のみならず高校を含めた記録を全て塗り替えた。
他にも水泳、サッカーと様々な部活からの争奪戦。一つの部活に所属するとさらに問題が起きるため、帰宅部となった。
一部の人間は個性を使ったのではと疑ったが、出久には違う“個性”があった。
個性は一人に対して一つ。
このことから、出久の疑惑は晴れ純然たる彼の生まれつきと努力によるものということになった。
突如、出久の学ランにいれていたスマホが震えだす。
表示されたのは非通知の電話。
出久はそれに迷わず、電話に出た。
「はい」
『“ナイトウォッチ”、今夜こちらに来い。会長がお呼びだ』
出てきたのは低い男の声。自分を緑谷出久ではなく違う呼び名で呼び、要件だけ伝え一方的に切った。
「招集か、久しぶりだな」
出久はただそう呟き、そのままSNSで帰りが遅くなることを家族に知らせた。
「久しぶりね、“ナイトウォッチ”。急な呼び出しで申し訳ないわね」
「いえ、自分は構いません」
ヒーロー公安委員会 会長室
街を一望できるその部屋で、立派なデスクに座る白髪交じりの女性。その前に足を肩幅に開き手を後ろで組んだ“休め”の姿勢で立っていた。
「ナイトウォッチ、お前に指令がある」
そう言ったのは目の前の女性 会長の隣に立つのは幹部の男だった。
この男こそ出久に招集を掛けた人物だった。
「指令とは?」
「緑谷出久くん、あなたの進路は?」
「・・・・・・自衛隊幹部候補高等学校に志願しています」
「なら、雄英高校にしなさい」
「・・・・は?」
いきなり、緑谷出久としての質問に疑問を感じながらも答えると志願先を変えろと言われ驚いた。
「理由を、聞いても?」
「近いうち、いえ、一、二年の間に雄英高校ヒーロー科が襲撃される可能性があるの」
「襲撃、ですか?」
国立雄英高校。そのセキュリティーは国内でも最高レベル。それを掻い潜って襲撃される。そんなことがあり得るのだろうか?
「情報源は?」
「それは言えん」
幹部の男がそう言った。確かに情報源が漏れるのはまずい。公安委員会も組織的
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