第15話 アムリッツァ前哨戦
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ージング星域――
ルフェーブル中将の第三艦隊13000隻は惑星レーシングの上空でワーレン艦隊14500隻と交戦。
交戦しつつ後退する途中、被弾した味方艦が旗艦ク・ホリンに衝突し、すぐ傍にあった小惑星へと突っ込んで撃沈。
第三艦隊の司令部は、司令官のルフェーブル中将と共に全滅した。
――ドヴェルグ星域――
ケンプ艦隊を捲いてヤヴァンハール星域から撤退した第十三艦隊であったが、ドヴェルグ星域に達したところでまた新たな敵艦隊と遭遇した。
それは、第七艦隊を破ったハプスブルク艦隊他4個艦隊50000隻であった。
「前方に新たな敵!」
「ここは第七艦隊が駐留していた空域ですが……」
「撤退したか、敗北したか」
「敵の戦力、我が方のおよそ4倍!」
「敵の指揮官ハプスブルク上級大将の名で降伏を勧告してきています」
「はぁ〜〜、我々だけならそれもいいだろうがね」
ヤンとしては、ここで降伏することで無駄な犠牲を出さずに済ますのも一つの手ではあった。
だが、他の星域で味方が戦っている以上、ヤンたちだけが早々にリタイアするわけにはいかなかった。
<アドルフ>
「こちらは敵の4倍だ。3時間毎に2艦隊ずつが遠距離からの砲撃を加える。敵を殲滅する必要はない。敵の疲労と消耗を増大させ、降伏に至らしめるのが目的だ」
いくらこちらの戦力が4倍といっても、相手はあのヤンだ。
ここはいつも通り長距離からの砲撃に終始しよう。
チキンな俺にはそれが一番だ。
下手に手を出して余計な損害を被ることはない。
「なるほど、しかし消極的過ぎませんか?」
そりゃ、敵が普通ならそうだ。
だが、あのヤンだぞ!
この世界No1のチート野郎だぞ!
「相手はあのヤン・ウェンリーだ、どのような奇策を用いていくか分からん。慎重過ぎるにこしたことはない」
そう、あんなチート野郎には大兵力で遠距離からチマチマと数を減らしていくのが一番良い方法だ。
<ヤン>
「ハプスブルク上級大将か。門閥貴族の筆頭格だと聞くが、どうして見事な用兵だ。付け込む隙も逃げ出す隙も無い」
4個艦隊の内2個艦隊によるローテーションの間断無い攻撃。
仮に、どれか1つの艦隊の隙に付け込んだとしても、その間に他の艦隊がこちらを包囲しにかかるだろう。
逃げるにしても、疲労困憊の此方に対して定期的に休息をとりフレッシュな戦力を有する敵艦隊の追撃は厳しいものになり、こちらの損害はかなりのものになるだろう。
「提督、関心してばかりもいられません。このままでは数において劣る我々の敗北は必至です」
「……フィッシャー少将にヒューベリオンまで来てもらってくれ」
・・・・・
「敵の狙いは間断ない
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