第二幕その七
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アン王女達は川の前にいました、そしてそこにです。
顔のお鼻のところまで鉄があって頭をすっぽりと装飾なしに覆った兜に鎖帷子を厚い服の下に着込んだしっかりとしたズボンとブーツを身に着けたとても大きな男の人達が前にいました、どの人達も濃いお鬚で手には大きな剣や盾、丸い盾があります。
その人達を見てです、教授はナターシャ達にお話しました。
「この人達がだよ」
「バイキングですよね」
「そう、オズの世界にもね」
「バイキングがいてですね」
「こうして会えるんだよ」
「そうなんですね、それにしても大きいですね」
ナターシャは思わず見上げてしまいました、子供から見てバイキングの人達はそこまでの大きさだからです。
「二メートル位ありますね」
「ええ、そうね」
アン王女が応えました。
「私から見てもね」
「ずっとですよね」
「大きいから。貴女達から見たら」
「もっとです」
それこそというのです。
「大きく感じます」
「そうよね、やっぱり」
「大きいって聞いてましたけれど」
神宝も見上げています、バイキングの人達を。
「本当に凄いですね」
「フットボーラーみたいですね」
ジョージはアメフトの選手を思い出しました。
「どの人も」
「逞しい身体ですし」
カルロスは背以外のものも見ています。
「余計に大きく見えますね」
「とても強そうですね」
恵梨香はこのことを直感しました。
「本当に」
「実際にこの人達強いわよ」
このことは事実だとです、王女は五人に答えました。
「力持ちでね」
「ははは、力には自信があるよ」
バイキングの先頭に立っている初老の人が笑って言ってきました、青い目で金色のお鬚が顔の下半分全体を覆っています。この人もとても大きく逞しい身体つきです。
「何しろいつも鍛えているからね」
「だからですか」
「剣や斧の鍛錬をして船を漕いで操って」
「そうしたことをされてですか」
「畑や牧場も持っているしね」
「バイキングの村で、ですね」
「わし等はいつも船に乗っている訳じゃないんだ」
バイキングの人はナターシャに答えました。
「確かにここで渡し守をしたりオズの国中を冒険するがね」
「そこで商いもしてですね」
「財宝を手に入れたりもしているよ」
「そうしていますね」
「外の世界のバイキングは戦うがね」
かつての北欧のバイキングの人達はです。
「オズの国では戦いがないからね」
「だからですね」
「そんなことはしないでね」
それでというのです。
「商いや冒険をね」
「されていますね」
「船に乗ってね、けれど普段はね」
「剣や斧の鍛錬をされて」
「そして畑や牧場でだよ」
「力仕事もされていて」
「それでだよ」
そうしたことをしていて
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