第94話
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〜ロゼのアトリエ〜
「それで?内戦では敵対関係だったアンタがリィン達を先に行かせてまで、アタシ達に何を言いたいのかしら?」
「セ、セリーヌ。」
リィン達が去った後デュバリィに訊ねるセリーヌの問いかけを聞いたエマは冷や汗をかいた。
「……どうせ貴方達の事ですから、私がシュバルツァーの指揮下に入った事に疑問を抱いて余計な”勘繰り”をするでしょうから、先にその疑問について教えて差し上げる為にシュバルツァー達を先に行かせたまでですわ。」
「確かにその件も気になっていたが……何故貴女がわざわざオレ達の疑問について教えてくれるのだろうか?」
デュバリィの話を聞いたガイウスは不思議そうな表情で訊ねた。
「う、うるさいですわね。そんなの私の勝手ですわ!」
ガイウスの疑問に対して露骨に誤魔化したデュバリィの答えにその場にいる全員は冷や汗をかいて脱力した。
「コホン。私がシュバルツァーの指揮下に入る事を決めた理由は二つあり、一つは黒の工房の襲撃についてのブリーフィングで姫君の中の姫君が既に語っていた通りですわ。」
「それって……」
「……確かお前がエリスの剣の”師匠”になったって話だから、”師匠”としてエリスの面倒を見る為か?」
デュバリィの話を聞いてある事を思い出したトワは目を丸くし、クロウは真剣な表情で訊ねた。
「ええ。……非常に腹立たしい話ですがマスターどころかNo.U――――――”剣帝”と比べてもまだ未熟な私が”師”を務める事は時期尚早だとは思っていますが。ぐぬぬっ……!」
「よりにもよってあの野郎を比較対象にしてんのかよ……」
「ア、アハハ……比較対象をレーヴェさんにするのは幾ら何でもハードルが高すぎると思うよ?」
話を続けた後悔しそうに唸るデュバリィの様子を見たアリサ達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中アガットは疲れた表情で溜息を吐き、アネラスは苦笑しながら指摘した。
「まあ、どんな経緯であれ一端”師匠”を引き受けたからには、少なくてもこの戦争が終結するまでは面倒を見るつもりですわ。マスター直々の頼みを途中で放り出す等言語道断ですし………エリスが”金”の起動者になってしまったのも、僅かとはいえ私にも原因があるのですから、その責任を取るくらいの事はしますわよ。」
「ハ?何でエリスが”金”の起動者になった件に、アンタが責任を感じるのよ?」
複雑そうな表情で呟いたデュバリィの言葉を聞いたセリーヌは困惑の表情で訊ねた。
「既にレン皇女達からエリスが”金の騎神”の”起動者”に選ばれた説明を聞いた貴方達でしたら、薄々察しているのではないですか?――――――何故、エ
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