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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第94話
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測に対して必死な様子で否定した後に答えたデュバリィの話を聞いたミュラーは眉を顰め、オリヴァルト皇子は不思議そうな表情で訊ねた。



「マスターからの話によるとメサイア皇女を通してシュバルツァー達に今回の戦争の件や、今回の戦争でエレボニアを救える可能性がある方法を教えた事でシュバルツァー達が紅き(あなたたち)と決別してまで連合側についた事に責任や罪悪感等を感じていたそうですわよ。ですから、せめてシュバルツァー達がこの戦争を無事乗り越えられるようにシュバルツァー達が”道”を外さないように見守り、そして支える為にも”灰獅子隊”に加勢する部隊の話が挙がった際に真っ先にプリネ皇女が立候補したと聞いていますわ。」

「プリネ皇女殿下が………」

「……あの姫さんらしいな。」

「ええ……まあ、”灰色の騎士”の傍にはツーヤの妹もいるから、その件も関係しているのでしょうね。」

デュバリィの説明を聞いたユーシスは複雑そうな表情を浮かべ、複雑そうな表情で呟いたアガットの言葉にシェラザードは頷いた。

「――――――そういう訳で貴方達が今後本格化する戦争に介入し、私達の邪魔をするのならば、私は”灰獅子隊”に所属する部隊の一つ――”鉄機隊”を率いる隊長として、そして鉄機隊と私自身の”誇り”を示す為にも正々堂々とした戦いで叩き潰してさしあげますわ!――――――それでは失礼しますわ。」

そしてアリサ達を見回して宣言をしたデュバリィは部屋から出ていき、その様子を見守っていたアリサ達はそれぞれ冷や汗をかいた。



「せ、”正々堂々とした戦い”って……やっぱり元結社のエージェントとはとても思えない人でしたね。」

「へっ、わざわざZ(そいつら)に自分の本心を説明して宣戦布告をするとか、レン(クソガキ)とは大違いの熱い性格じゃねぇか。」

我に返ったアネラスは苦笑し、アガットは口元に笑みを浮かべてそれぞれデュバリィに対する印象を口にした。

「つーか、今の話だと灰色の騎士サマ達がバレスタイン達側に戻らない原因の一つはあのポンコツ剣士も担っている事になるんじゃねぇのか?」

「……言われてみればそうだね。」

「コラコラ、幾ら何でもそれは言いがかりだと思うぞ。」

それぞれジト目になったアッシュとフィーの言葉を聞いたアリサ達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中マキアスは苦笑しながら指摘した。



「それよりも前カイエン公といい、あの公女といい、カイエン公爵家には碌な連中しかいないわね。」

「いや、俺の記憶だとカイエンのオッサンの娘の姉妹の方はあのカイエンのオッサンとはまさに正反対のまともな性格だった事は覚えているぜ?確かお前達もリベールに行った時に会ったって言っていたよな?」

「うん、”長
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