判断
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時の狭間の入り口らしきところが少しずつ大きくなっている。それによりその周辺の空間の歪みが大きくなり始めていることから、時の狭間が開き始めていることを全員が理解していた。
「ぐっ・・・思ったよりキツイ」
「魔力が・・・」
先頭でもっとも疲労しているディマリアとグラシアン。二人は時の狭間を開くのにかなり魔力が消耗していくのを感じており、グラシアンに至ってはいつ変身が解けてもおかしくない状態だった。
「みんな!!もっと二人に魔力を集中させて!!」
「「「「「了解!!」」」」」
二人に自分たちの魔力をどんどん流し込んでいく仲間たち。それにより二人はなんとか今の状態をキープすることができていた。
(私たちが地上に滞在できるのはあと2、3分・・・それまでになんとか開いて)
刻々と迫るタイムリミット。ヨザイネは焦る気持ちを懸命に抑えることしかできなかった。
ドクンッ
「!?」
突然鼓動が早くなったことで息苦しくなったティオスが胸元を抑える。相棒の顔色が今までのそれよりも悪くなっていることにより、天海は一度敵への警戒を解き、彼に近寄る。
「どうした?ティオス」
「な・・・何でもないよ」
強がってはいるもののその顔は明らかに異変を感じさせるものだった。顔も心持ち青白く、汗も止まらない。彼に何かが起きているのは確実なのに、それが何なのかわからない。
「ティオス、もうまもなく君は力を失う」
「何?」
先頭に立つオーガストのその言葉に対し、敵も味方も訳がわからずにいる。しかし、彼の目は嘘偽りを言っているようには見えなかった。
「何をしてるって言うんだ・・・ヨザイネ・・・」
「どんどん入り口が開いていく!!」
時の狭間を全開まで開くまであと少し。それによりクリスティーナがわずかに吸い込まれそうになっているのを感じていた。
「艦長!!クリスティーナが・・・」
「わかっている!!」
一夜の操縦テクニックで吸い込まれないようにしつつ、なおかつグラシアンたちの魔法の力が落ちない位置をキープしているクリスティーナ。そのまましばらくすると、時の狭間の周りの空間の歪みがより大きくなったことに堕天使が気が付いた。
「もういいわ!!すぐにここから離れましょ!!」
「メェーン!!」
時の狭間が全開まで開けたと思われるタイミングでクリスティーナは急速旋回。吸い込まれるよりも早くその場を離脱する。
「これでレオンが生き返っていてくれればいいんだけど・・・」
どこか心配そうなヨザイネ。その彼女の体はタイムリミットが近付いてきているのか、少し
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