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SAO−銀ノ月−
第三十五話
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ないと不可能だ。
ギルド《COLORS》のチャクラム使いの彼女は、その《体術》スキルをある程度どころかコンプリートしているのに、良くわからない理由で使いたがらない。

 そんな訳ありの一撃を、《The Damascus》は弱点である胴体部分にくらうこととなった。
その結果、まったく怯むことのなかった《The Damascus》が少し空中に浮いて、怯むとか怯まないとかそういうのはまったく関係ない次元に突入していた。

「《縮地》……そしてリディア、スイッチ!」

 このチャンスを逃す意味はまったくもってない。
普通ならば間に合わない距離にいたものの、《縮地》によっての高速移動からのリディアとのスイッチによって空中に少し浮かんだ《The Damascus》の目前につく。

 《The Damascus》との距離はまさしく零距離。
上半身のバネを限界まで回し……一気に日本刀《旋風》を振りかぶる!

「斬撃術《朔望月》!」

 上半身のバネをフルに活用して放つ斬撃術ということで、零距離限定であるのにもかかわらず隙があるという矛盾した技である斬撃術《朔望月》ではあるが、その分決まった時の威力は目を見張るものがある。

 その証拠に……ほら、《The Damascus》が真っ二つだろう?

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