第93話
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、調子に乗り過ぎました。」
「お兄様…………少しは場と状況を考えて発言して下さい…………」
「アハハ、兄上は本当にどんな時であろうともいつも通りの兄上ですね。」
顔に青筋を立てて自分を睨むミュラーの言葉を聞くと疲れた表情で答え、その様子を見ていたアルフィンは呆れた表情で溜息を吐き、セドリックは苦笑し、その場にいる全員を脱力させた。
「全く……相変わらずお気楽な連中ですわね…………――――――シュバルツァー、私もそこのお気楽な連中にいくつか言っておきたい事がありますので、貴方達は先に戻っていてください。」
「へ。」
「デュバリィ殿が我々に……?」
「……?わかりました。それじゃあ俺達も行こう、ミュゼ、アルフィン。」
「「はい。」」
呆れた表情でアリサ達を見回したデュバリィはリィン達に退室を促し、デュバリィの言葉を聞いたアリサは呆けた声を出し、ラウラは眉を顰め、不思議そうな表情でデュバリィを見つめたリィンだったがすぐに気を取り直してミュゼとアルフィンに声をかけて二人と共に部屋から出ようとしたその時オリヴァルト皇子がリィンを呼び止めた。
「――――――リィン君。シュバルツァー卿から君への伝言を預かっている。『昔と比べて随分変わってしまったが、”彼”が昔のままだと信じている。優しく頼もしかったギリアス兄さん、そして断腸の思いで息子を託さざるを得なかった一人の父親でもあると。―――だが、それでも私達は今更お前を”彼”に返すつもりはない。たとえ殴り合いになったとしても勝ち目がなくとも、譲らないつもりだ。そしてリィン、お前がこの戦争でどんな”道”に進むことになろうとも、お前が決めた”道”ならば私達はお前の”親”として心から応援している。どうかエリゼとエリス、そしてセレーネ嬢やアルフィン皇女殿下達と共に全員無事にこの戦争を乗り越える事を心より祈っている』との事だ。」
「テオおじさま…………」
「ふふっ、素晴らしい両親ですわね、リィン少将閣下のご両親は。」
「ああ……家族に、仲間に、そして師にも恵まれている俺は幸せ者だな………………――――――父さんからの伝言、確かに受け取りました。ありがとうございます、殿下。」
オリヴァルト皇子を通したシュバルツァー男爵からの伝言を聞いたアルフィンは辛そうな表情を浮かべ、静かな笑みを浮かべるミュゼに話を振られたリィンは頷いた後オリヴァルト皇子に感謝の言葉を述べた。
「ハハ、感謝するのは私の方だよ。私達アルノール家は君達シュバルツァー家には今まで一生を費やしても返しきれない恩を受けているのだからね。――――――この戦争でエレボニアにどんな”結末”が訪れようとも、それが君達にとっての輝かしい未来になるのであれば、少なくても私はその”結末
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ